卓球王国を読む 2015年9月号


今月号も注目記事が盛りだくさんの卓球王国であったが、
目玉企画はコチラだ 『馬龍の強さ!〜世界王者を徹底分析〈後編〉』

先月号から2回にわたり、馬龍の強さの秘密にグイグイ迫っちゃう(インタビューや技術解説)大型企画である。

ではインタビュー記事からちょっこし抜粋。

――今回の蘇州大会は攻撃的なプレーだったようにも思います。
馬龍 ぼく自身は安定を重視したスタイルだけど、優勝するためには守るだけでは勝てないし、安定感を求めたうえで攻撃を多くした。
――また水谷選手は「馬龍は戦術を徹底してやってくる。これだと思うと、それを徹底してやってくる」とも言ってます。正確的には慎重だけども、頑固なのかな。
馬龍 (笑)。相手によって、攻守のバランスを考えながら戦術を試していきます。それによって、相手の弱点が見えてくる。その戦術をどのように試すのか、試合で実行していくのか。やはり勝負というのは勝たなければいけないし、勝つために相手の弱点を早く見つけて徹底的につぶしていくのが鉄則です。それが試合での自分の信念です。
――日本選手についてはどう感じていますか。記者会見のように、「彼らは強いですね」なんてコメントではなく、本心はどうでしょう。「こいつら、練習全然足りないよ」とか思ってない?
馬龍 日本は若い才能のある選手がとても多くて、そのレベルでは世界の一流であるのは間違いない。でもシニアで優勝することを考えると、コントロールが良くて打球感覚が良い選手が多いけど、その感覚が強すぎることが攻撃面でマイナスになる。世界で勝つためにはもっと徹底して攻撃を仕掛けなければいけない。そうでなければ世界で勝てない。


まさか馬龍が安定を重視したスタイルだったとは・・・。
安定を重視しながらあれだけの攻撃力を誇るとは凄すぎですな。

で、つまり馬龍が言っているのは、
「相手の弱点を早く見つけてそこを徹底的に潰すこと、とにかく超攻撃的に攻めて攻めて攻めまくること、それができないと世界では勝てないよ」ということ。

実力がありながらこれまで世界チャンピオンなれなかった馬龍は、性格が穏やかなため、そのメンタル面の弱さを指摘されてきた。

先の世界大会では安定を重視しながらも、これまで以上に闘志を剥き出しにして、鬼となって徹底的に攻めまくったゆえの結果なのだろう。

その漲りまくる闘志が優勝を決めた瞬間の台乗りパフォーマンスとなって表れたのではないだろうか。

日本人選手もそれぐらいの“気迫”を持って相手に向かっていかなければなりませんね(柔道の松本薫選手ぐらいの殺気をね)。

 

そして私が個人的におススメしたいのがコチラ 『進化するチキータ〈Vol.2〉神巧也』

全日本選手権2位の神選手のチキータ指南のコーナーであるが、そこいらのありきたりな技術論とはわけが違う。

順回転は先端で強くこする、逆回転は薄くとらえる
 相手のサービスが右横回転系なのか、左横回転系なのかにもよってチキータのスイングを変えています。
たとえば相手(右利き)が通常のフォアサービス(右横回転)を出した場合、チキータでの回転のとらえ方は、いわゆる「順回転」になります。順回転の時は打球時の反発力が低くなるので、ラケットの先端で少し強めにこすって飛ばします。
一方、YGサービスや巻き込みサービス、バックサービスに対しては「逆回転」で、ラケットへの食い込みが大きくなり、反発力が増すので、オーバーミスを防ぐために、ボールを薄くとらえて、飛距離を抑え気味にします。
チキータを覚えたての頃は、どのような回転でも同じ打ち方でミスばかりでしたが、順回転・逆回転を意識するようになってからは、かなり安定して入れられるようになりました。


そして、チキータをする時のグリップについては、こう書かれてある。

中指の第一・第二関節の間にラケットを当てる
 チキータの時は、グリップ(握り)を少し浅めにします。浅く握ることで、手首の可動範囲が広がり、より柔軟に、より力強い打球が可能になります。
 私の場合は、親指が少し立ち、中指・薬指・小指の3本のグリップへの入りを浅くし、中指の第一関節と第二関節の中間にラケットのブレード部分が当たるようにしています。ずっとこのグリップでチキータをやってきたので、中指にタコができるようになりました。


神選手のチキータに対する考え方・打ち方・練習のやり方など、“神チキータ”の極意を知ることができるこの企画。
チキータを習得したい選手は必読ですよっ。

ということで、本日は以上です。

ではまた。

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