先日参加した練習会にて、初めましての人と試合をしたんだけれど、恐ろしいほどサービスがお上手な人で、まったくまともなレシーブをさせてもらえずにコテンコテンにやられてしまったことをここにご報告する。
その方(おじさん)の練習を見ている限りでは、実力は私のほうがちょっと上だなと思っていたんだけれど、いざ試合になると常人離れしたサービスを駆使、私は卓球史に残るほどの記録的な連続レシーブミスをおかして敗れてしまったのである。
何が凄いのかと申しますと「回転がさっぱりわからない」ということで、同じモーションなのに「上」「下」「横」「ナックル」が見事にごちゃ交ざっており、こちらのレシーブがことごとく裏目に出てしまうという、つまり「超絶まぎらわしいサービス」ということなんだけれど、そのまぎらわしさが常軌を逸しているのである。
例えば自信を持って下回転だ!と判断してツッツいたら実は上回転で、ポーンとオーバーミスしてしまう。ここまで完璧に翻弄されるとさすがにショックである。
「下回転だと思ってツッツいたら上回転だった」
これは「浅田次郎の本を買ったつもりが赤川次郎の本だった」というくらいのショックである。
それで今度は間違いなく上回転だ!と判断してショートしてみたら真下にポトリと落ちたりなんかするわけで、これは「今度こそ浅田次郎先生の本を買うぞ」と慎重に選んで買ったはずなのに、封を開けてみたら新田次郎先生の本だった、というくらいの大ミスである。
似ているようだけれどまったく違う。実にまぎらわしいんだけれど、よく見て対処すればそこまでのミスはしないはずである。
しかしサービスの場合、モーションが巧みな選手というのは「似て非なるもの」の違いがわからなすぎて、これでもかってくらいに惑わされ、翻弄されるのである。
つまりインパクトの瞬間をよく見たところでまぎらわし過ぎてよくわからないのであって、下だと思ったら上で、上だと思ったら横下で、横下だと思ったらナックルで、という具合に、さっぱりわやなのである。
これはつまり、水野真紀だと思ったら水野美紀で、酒井美紀だと思ったら坂井真紀で、水野真紀だと思ったら坂井真紀で、といったまぎらわしさと同レベルのまぎらわしさだと言えばわかってもらえるだろうか(「日本四大ややこし女優」がわからない人はググってね)。
こうしてサービスの巧みなおじさんにいいように翻弄されまくった私なんだけれど、最後のほうは惑わされ過ぎて頭が朦朧とした状態になっちゃって「アイアン・メイデン(英国のヘヴィメタバンド)だと思ったら愛工大名電だった」のように、ほとんど似ていないにもかかわらず惑わされてしまうという負のスパイラルに陥ってしまい、つまりなんでもないサービスに対してもレシーブミスを連発してしまう状態となって、あっさり負けちゃったわけである。
この練習会はゲーム練習会的なやつだったので参加者はゼッケンをつけていたのでその方の名前を確認し、「荻原さん、今日はどうもありがとうございました」と言ったら、「荻原(おぎわら)じゃなくて萩原(はぎわら)です」と言われてしまい、「あ、すみません」「いえいえ、まぎらわしくてすみません」などというやりとりがあったというのはさすがに嘘だけれど、この方のおかげでレシーブに関して良い勉強をさせてもらえたので実にありがたかった。
こうして私はサービス力の差で完敗してしまったわけで、卓球はつくづくサービスが大事だと改めて思ったのと同時に、もう少しレシーブ力をなんとかしなければいかんなと思って反省、思案する日々が続いていたところ、先日つじまる兄さん(卓log会仲間)との二人練習会において、魔法のようなプッシュレシーブ打法を偶然発見。
それについてはもちょっと練習を重ねてみて、手応えを感じたらその気づきと成果をブログ綴りたいと思っているところ。
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あー、わかります。その負のスパイラル(笑)。自分もあります。というか“卓球あるある”ではないでしょうか?
相手のサーブが上回転だと思ったら下回転、下回転だと思ったら上回転。自分の目にはボールの下を切っているとしか見えないのに上回転。
このブログの読者の皆さんなら「自分も」「俺も」と手を上げるのではないでしょうか。
とはいえナルコさんがブログに書くぐらいですから度を超して紛らわしいのでしょうね。何か恐いもの見たさで、その方のサーブを受けてみたいですね。
下回転だと分かってツッツイたにもかかわらず落としてしまった時も違うショックがあります(苦笑)。
魔法のような“プッシュレシーブ”記事、待ってます。本当にレシーブには苦労してるので。
てぐすさん
程度の差はあれ、誰にでも経験ありますよねぇ。
まさにブログに書くくらいなので桁違いに紛らわしいサービスでございました(笑)
私がレシーブを苦手としていることを差し引いたとしてもとんでもないレベルです。もがけばもがくほどスパイラルの泥沼にハマるという・・。
回転がわからないサービスに対して有効な万能レシーブが必要ですね。
チキータができればいいんですが、そっちのほうは相変わらずで・・笑
発見したプッシュレシーブが万能レシーブになればいいのですが、どうなることやら・・とりあえず研究してみたいと思います(大したレシーブじゃないんですけどね 汗)。
おつかれさまでございます、先日はありがとうございました~!
初っ端サーブ取れないっていうのは、なんて言うか
もうお手上げですよね…戦意喪失状態になりそうです(^ ^;)
なんと知らぬウチに魔法のレシーブ開発に貢献できていたとわ。
そりゃあもう光栄の至りでございまする。
回転って難しいですね。でも、それが楽しいんですよね~
また実験台としてお願いします!
つじまる兄さん
いつも練習ありがとうございます~!
私もサービスは自信があるほうなので、サービス力の差でやられるのが一番悔しいですね・・泣
「負けた気がしない」とか強がりを言ってしまったりして・・。
そうなんです、密かに必殺打法発見に貢献して頂いておったのですよ。
二人練習会の後半でたまたま試したプッシュレシーブがいい感じで「これだ!」と思ったのです。
マシン相手では恐らく試せない技なんで、また容赦なく実験台になって頂きますので宜しくお願いします(笑)
私も相手のサーブの回転が分からず混乱して頭が真っ白になった経験があります。
自分がやられて悔しいので、相手にもそう言う気持ちになってもらおうと思い、分かり辛いサーブを練習中です。
フォア前にアップダウンサーブを出して相手が引っ掛かってレシーブミスしてくれると結構爽快です。
狙いを絞らせないようにバックへのロングサーブを混ぜたりフェイクモーションを入れたりして工夫もしていますが。
この前、上手いペンの人に面白いレシーブを教えてもらいました。
フォア前の球をフォアでなくバックショートで弾くようにレシーブすると言うもの。
打球コースが読みにくくまた球種がナックルになるため相手にとっては厄介なレシーブになります。
ナルコさんのプッシュレシーブも似たような感じですかも知れませんね。
ベーゴマさん
もうほんとに真っ白になって対抗策がなくなりますよねぇ。
開きなおって打ってみても入らないですし・・悲
「相手にも同じ気持ちに」笑
まさに悔しさをバネにしてらっしゃいますね。
フォア前にアップダウンサーブ、これは効きそうですね~。
フォア前にアップサーブを出すのはかなり難しい技術ですが、相手にしてみたら「まさか」という感じになりそうですね。
フォア前をショートで弾くようにレシーブする、これも非常に興味深いですね。
私のプッシュ打法もこれに近いかもしれませんが、フォア前をショートで処理するというのは驚きです。
私のやつは「こすりぎみのショート」みたいなやつなので、安定性を重視した感じではあります。
このレシーブでフォア前も処理できたらチキータに代わる武器となるかも、なんて思いました。
良いヒントを頂きました(謝謝)
自分はサービスが得意でサービス中心のゲーム展開をいつもしているんですが、変にツッツキやストップをミスってくれる相手よりも、分からないサーブに全力で振ってくる相手の方が怖さは感じますね笑笑
入ればそれまでですし、仮に打ち損じたとしても相手に精神的負担はかけられるので、どうしても相手のサービスが分からないというときは一度全力で振ってみるのもアリだと自分は思いますよ(中級者の域を出れないサービスマンの戯言ですが笑笑)
卓球主義さん
おお、それはありですね!
「そんなに自信満々で打ってくるなんて」と勝手にビビってくれたらありがたい 笑
ミスっても「そのサーブはチャンスボールなんだよ」という表情による演技力を身につければ完璧です 笑
私は中途半端にツッツいてミスっちゃうタイプなもんで・・。
うん、まさにこれは初中級プレーヤーのかなり効果的な戦術となりえますね。