本日ご紹介する本は、卓球界のレジェンド・斎藤清さんの「斎藤清の楽しい卓球」。
私はが卓球を初めて間もない中学1年の時に熱心に読んでいた本である。
斎藤清と言えば、全日本選手権で歴代最多の8度(水谷隼も)の優勝を誇り、世界ランキングは最高5位、47歳で出場した全日本で101勝目を挙げたという、まさに生ける伝説。
小学生の頃はスキーが得意でいつも優勝していたという山形県の山村で育った清少年。
卓球を始めたのはなんと中学生になってから。しかも練習時間は放課後の2時間だけ。
卓球を始めたのはなんと中学生になってから。しかも練習時間は放課後の2時間だけ。
これだけの実績を残すトップ選手が中学生から始めたというのは驚きである。
遅いスタートの選手にも夢を与えるではありませんか。
顧問の先生がとても熱心な指導者で、「数多くボールを打つことが上達の早道」という持論を持つその先生は当時から「多球練習」を取り入れていた。この多球練習は「今のぼくだったら、おそらく5分もたないのではないでしょうか」というほどハードなもの。この激烈な多球練習が斎藤少年を強くし、3年生の時に全中のシングルスで見事優勝を果たす。
高校は名将・吉田安夫監督の熱心な勧誘により、埼玉県の熊谷商業高校に進学し、高校3年で三冠王。その後明治大学へ進み、大学2年で全日本チャンピオンとなる。
国内のタイトルをほしいままにした斎藤さんであるが、その強さの秘密は何なのだろうか。
斎藤さんは子供の頃にスキー、自転車、水泳、ソフトボールに山登りといろいろな運動をしていたおかげで自然と体が鍛えられていたことが卓球に大きくプラスになったという。
斎藤さんは、「小さいときから卓球に取り組んでいただくのは、とてもありがたいことですが、反面、心配もしています。体が成長する小学校から中学校にかけては、いろいろなスポーツ、運動をして、弾力性のある体をつくるべきだと思います。卓球をしながら、ほかの運動もしましょう」と言っている。
斎藤さんは、「小さいときから卓球に取り組んでいただくのは、とてもありがたいことですが、反面、心配もしています。体が成長する小学校から中学校にかけては、いろいろなスポーツ、運動をして、弾力性のある体をつくるべきだと思います。卓球をしながら、ほかの運動もしましょう」と言っている。
他にも、斎藤さんがポイントとしてあげるのは「左右のバランス」だ。
斎藤さんは左利きなのでラケットは左手だが、バランスは左右同じなのだという。中学時代は左右の握力はまったく同じの33キロ。小学生までは両手を同じように使い、現在もお箸とエンピツは右手だという。
水谷隼選手も右手で持っていたラケットを左手に持ち変えたわけで、つまり元々は右利き? 確かサインは右手で書いていたと思うけど、斎藤さんと同じように左右のバランス感覚が自然と磨かれているのかもしれませんね。
皆さんも日頃から利き腕ではない方の手を使って左右のバランスを整えてみてはいかがでしょうか。
私も今日から投げキッスをする時は左手でやるようにします。
本書は、前半は斎藤さんの学生時代の話がメインで、後半は用具やグリップといった基本的なことから、戦型別の攻略法などの実戦テクニックが書かれている。
小学生向けに書かれたと思われる本なので、ページ数も少なくサクッと読めます。
私は斎藤さんの現役最後の全日本選手権の勇姿を生観戦したが、本書を読んで、あの歴史的な瞬間を見ることができた幸せをあらためて感じた(現役バリバリの若手選手と互角に渡り合っていて度肝を抜かれたものだ)。
レジェンド清を作り上げたのは圧倒的な練習量だ。
努力次第で才能のある選手にも勝つことができる。そんな勇気を与えてくれる一冊である。
投げキッスをする機会がどれだけあるかわかりませんが(笑)
水谷選手はもともと右利きで間違いないようです。
何かのインタビューで、
両親が「左利きの方が卓球においては有利」という考えから
左でのプレーを強制されたといっていた気がします。
MAKO10さん
投げキッスの機会まったくありません!(笑)
やはりもともと右利きでしたか。
左に矯正して正解でしたね。
マネする指導者がでてきそうですが、本人のためになるかの見極めが大事ですね。