リオ・オリンピック 個人戦の振り返り

個人戦が終了した。

連日興奮しっぱなしだった。

個人的に最も手に汗握って応援したのは、やはり福原選手の試合であった。

福原愛 vs 李暁霞

今大会絶好調の福原選手であれば、得意の速い卓球で攻めまくれば、ひょっとするとひょっとするのではないかと期待が膨らんだ。
李暁霞選手は両ハンドのドライブが強烈なので、しっかりとした体勢では打たせてはいけない。
福原選手が対抗するためにはピッチの速さで対抗するしかないだろうと思っていた。

しかし、李暁霞選手の好調ぶりもまた凄かった……。
えげつない両ハンドドライブが決まること決まること。

緩急をつけた卓球でなんとか崩したい福原選手であったが、得意の短く止めるバックハンドがまったく利いていなかった(ことごとく狙い打たれていた)。
全盛期の強さをここにきて取り戻したかのような李暁霞選手の圧倒的な強さ。
卓球の神髄を見たような気がした。

 

福原愛 vs キム・ソンイ

石川選手が初戦で敗れた、日本にとっては因縁のカットマン。

カットマンはドライブよりミート打ちをされる方が返しにくいので、福原選手のバンバンスマッシュを打っていく攻撃スタイルは本来なら効果的なはず。
けれどこの試合はあまりスマッシュが決まらず、調子に乗り切れなかった。

そしてキム・ソンイ選手の攻撃が冴えまくっていた。
おそらく女子のカットマンの中では攻撃力ナンバーワンだろう。

私の目にはどうにも、福原選手は李暁霞戦の敗戦を引きずっていたように見えた。
李暁霞戦でもっと接戦を演じていればそれほど落ち込むこともなく、3位決定戦に対しても、闘志満タンで挑めたのではないかと思えてならない。


団体戦では気持ちを切り替えて「強い福原愛」がきっと戻って来るだろう。

 

水谷隼 vs 馬龍
水谷隼 vs サムソノフ

馬龍選手相手には、リスクを冒してでも前陣に張り付いてカウンターをガンガン狙いに行く卓球じゃないと勝てないと思っていたけど、この試合はもともと水谷選手が得意とする中・後陣での戦いが有効だった。
これぞ卓球という壮絶な打ち合いが随所にあり、見ごたえ十分であった。
3ゲーム目までに1ゲームでも取っておけば勝機も見えていたかもしれないと思うと、ちょっと悔やまれる。

そして銅メダルの獲得。

ついにやりましたね。本当に素晴らしい。

(ソムソノフ選手の雄姿にも本当に感動した)。

水谷選手の好調ぶり、そして決勝戦の張継科選手の調子(あまり良さそうではない)を見ると、団体戦では奇跡が起こる可能性もある。
期待しまくりでテレビに噛り付きたいと思う。

 

それと、ダイジェストでしか観てないけど、女子の決勝戦も壮絶な試合になったようだね。

丁寧 vs 李暁霞(民放TVオリンピック公式競技動画サイト)

李暁霞選手はまだまだやれそうな気がするが、もう引退してしまうのだろうか? 気になりますな。

 

それにしても中国は強かった。
男子も女子もそうだが、普段はクールな試合運びをする中国選手も、オリンピックとなると1点目から大きな声を出し、気合が入りまくっている。
オリンピックの中国選手はいつも以上に隙のない完璧な卓球をする。

圧倒的な強さでありながら、コピー選手を作って対策したり、軍隊に体験入隊して精神力を鍛えたりなど、これでもかと鍛錬を積んでいる中国代表。

そこにきて普段以上に気合が入っているという状態なわけだから、オリンピックで中国選手に勝つというのは並大抵なことではないと改めて感じさせられた。

しかしまだ団体戦があるので、決勝戦で中国にひと泡吹かせてやってもらいたいと心から願う。

 

最後に、私の中に溜まりに溜まったある想いを、大声(大文字)で叫ばせていただいて終わりにしたいと思います。

早く許昕の試合が観たい!

では、みなさん、引き続きよいオリンピックを。

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