先日、朱雨玲に関する記事を書いたんだけれど、コメント欄にて、「他にもこんな選手がいますよ」という情報を教えてもらった。
それが、中国のSHI XUNYAOという女子選手(漢字わかりません)。
7月に行われたで中国ジュニア&カデットオープンのカデットの部で優勝した選手で、現在15歳になったばかりのようである。
世界ランキングはまだ310位であるが、もちろんそんなレベルではない。
1軍選手として国際大会にバンバン出るようになれば、あっという間にランキングを上げてくるだろう。
このまま順調に成長すれば、日本の黄金世代(伊藤・平野・早田)にとって脅威となることは間違いない。
嗚呼、おそろしや……。
そんなわけで、頂いた情報をもとにSHI XUNYAO選手の試合を観たのであるが、SHI XUNYAO選手以上に気になったのが、その対戦相手である。
北朝鮮のYU Yong Sunという選手で、戦型が中ペンの裏裏なのである。
SHI XUNYAO選手とYU Yong Sun選手の試合
2016 平壌オープン
ツッツキやサービスに対してたまに裏面を使うというスタイルではなく、バックはすべて裏面で対応するという、めちゃんこ本格派な裏面ウーマンである。
そしてその技が実に多彩で精度が高い。
ドライブもかけるしブロックもうまいし、ミートで弾いて一発で決める技も持っている。
かなりの裏面使いとみていいだろう。
女子選手が両面にラバーを貼ったペンラケットを振り回すのはなかなか大変。
YU Yong Sun選手は小柄で特にパワーがあるようには見えないが、切り替えも速く、思い通りに使いこなしているように見える。
これからの成長が実に楽しみである。
中国でさえ、これまでに世界トップレベルのペン裏裏の女子選手は現れていない。
YU Yong Sun選手にぜひもっともっと強くなってもらって、国際大会で活躍してもらいたいと思う(私はすでにちょっとファンになってしまった)。
日本代表にもそろそろ、裏面使いのペンドラ女子が誕生してほしいものである。
ところで、北朝鮮のペンドラと言えば、ちょっと前まではリ・チョルグという選手がいた
サムソノフに勝っちゃうリ・チョルグ↓
キム・テクスを彷彿とさせるゴリゴリのペンドラです。
フットワークと一撃必殺のパワードライブが凄い。
北朝鮮と言えばカットマンの印象が強い(男子もリ・グンサンという超人カットマンがいた)が、強いペンドラ選手がどんどん育ってきたら面白くなる。
北朝鮮のペンドラ文化が成熟した時、日本にとってまたまた不気味な存在となるだろう。
日本も裏面文化を根付かせるために、『ペン裏裏エリートアカデミー』なんてものを作ってもらいたいものである。
同時に、『ペン裏裏エリートアカデミー附属ペン表幼稚園』を作ることは言うまでもない。
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こんにちわ。
北は定期的に独創的な裏面使いが現れますね。
キム・ユンミ選手は好きでした。
ブラジルのカズオ・マツモト選手もそうですが、伝統的なペンの歴史が浅い国だったりセオリーから外れるような環境で育つと思いがけないプレーをする選手が生まれるような気がします。
日本は独創性では一歩遅れてるかな?
日本の裏面使いで若い選手だと、粒裏ですが松島由佳選手のプレーは衝撃的でした。
挑戦的な新しいペンホルダーがもっと出てくるといいなと、おじさんは思いますねー。
つぐさん
独創的というのは非常に大事なポイントですよね。
確かに北朝鮮などのペン歴史の浅い国だからこそ、創造性溢れるスタイルの選手が出てくるのかもしれませんね。
日本なら中国とも韓国とも違う新たなペンスタイルを築けるような気がします。
独創的な選手を育てるプロフェッショナルの、王子サーブの作馬さんあたりが育ててくれたら面白いですけどね(^-^)
裏面を貼っててもペンの選手は王皓選手タイプか馬琳選手タイプか許昕選手タイプの3つのタイプに基本的には分かれるんですよね。その中でもやっぱり馬琳選手タイプか許昕選手タイプが体感的には多く感じます。卓球王国のゆうさんはこうおっしゃっています。ここから引用させていただきます。彼の裏面打法に惑わされた人は数知れず。シェークに勝てる裏面がペンでもできると世界中を勘違いさせた男。
真似してもできない。なぜなら彼は中国一の天才であり、世界一の天才である。彼以上の裏面使いはもう現れないかもしれない。裏面を打つための特殊なグリップはフォアのシュートドライブを捨て、肩中心のスイングに。巻き込みサービスからの三球目ミドルへのフォアドライブは、世界最強の三球目攻撃。この様に言われており、許昕選手は前陣ではシュートドライブを使ってますので、それを捨ててまで裏面をやるより、男子卓球なら中途半端な威力の裏面打法だとカウンターされてしまう。だったらバックにきたらショートでフォアはシュートドライブのような方が勝てるのではないかと思います。これが関係してペンで王皓選手のような選手は少ないのだと思います。しかし、女子卓球ならばドライブではなくミートでも良い為裏面打法の使う女子選手が出てくるのだと思います。ほとんどが思いますなどで申し訳ないですがこのような事が原因で裏面を使う選手が少ないのだと思います。また、樊振東選手はペンの育成の神様と言われている呉敬平コーチが担当でこんなに強いので、もしかしたらシェークの育成が上手い人がペンの選手のコーチになれば面白いかもしれないですね。長文失礼しました。
ターゲットブルーさん
ほんとにそうですよね。王皓選手ほど威力のある裏面ドライブを連続で打てる選手はいませんからね。
おっしゃる通り、中途半端な威力だとカウンターされてしまいます。
シェークを凌駕する裏面打法を身に付けるのは至難のわざでしょう。
ということは、次の本格裏面使いの誕生は女子選手という可能性も確かに考えられます。
もしミート打ちを駆使する裏面のトップ女子選手が現れるとすると、もしかしたら裏面は表ソフトという可能性もありますね。
そしてシェークの育成が上手い人がペンの選手のコーチになるというのは面白い視点ですね。
ペンのスター選手を生み出すためには、やはり指導法も独創的になる必要があるのかもしれませんね。
北朝鮮は70年代からペンドラがいましたよ。男子は80年代中盤まで国際舞台で活躍したチョ・ヨンホ、そして女子は不滅の名選手と呼んでもいいでしょう。75,77年世界戦シングルス王者のパク・ヨンスン。男子は中後陣でドライブで粘るスタイルが特徴でした。
リ・チョルグは2011年を最後に国際舞台から退いてしまいましたが、現代の日本式ペンドラの教科書的ともいえるスタイルが魅力的な選手でした。
不滅の表ソフトさん
かなり昔からペンドラ選手がいたんですね。
パク・ヨンスン選手は知りませんでした。こんな凄い選手が北朝鮮にいたとは驚きです。
150cmに満たない小柄な身体で2連覇したそうですが、本当に凄いことですね。
北朝鮮のペンドラ軍団が世界を驚かせる日がまた来るかもしれません。
そうなれば卓球界がまた一段と面白くなりますね。