卓球王国を読む 2018年11月号

 

いつも卓球王国を買っている近所の小さな本屋さんが潰れた・・ショック。

ということで、吉祥寺のジュンク堂まで行って買ってきた今月号。

 

 

今月号で注目したい企画はコチラである。

Tリーグ前夜

開幕が目前に迫った、卓球ファン待望のT リーグ。

こちらの企画は、松下浩二チェアマンの言葉から始まり、全チームの紹介、試合のシステム、リーグの顔となる代表的プレーヤーの紹介、全試合日程、という卓球ファンがいま知っておくべきTリーグの情報がぎっちり詰まっている。

私はいち卓球ファンとして、何がなんでもTリーグには成功してもらいたいと思っているんだけれど、ずっと気になっているのはチーム数の少なさである。
チーム数が少ないとやはりプレーオフ(FINAL)の盛り上がりにも欠けるし、同じチームと戦うことが多くなるため新鮮味が薄れたり、ひいきのチームが見つけにくかったり、といった、いくつかのデメリットを懸念しちゃうのである。

ただ、松下浩二チェアマンはこのように語っている。

Tリーグが立ち上がりチームを公募する際には、多くのチームが参入できるようにするために、条件のハードルは低いほうが良いのではないかという考えもありました。しかし、それでは魅力的なリーグにはなりません。観客やメディアが興味を持つ理由のひとつは、チームの数ではなく、強い選手がハイレベルな試合を見せることです。そこが重要で、譲れない要件だと思いました。だからこそ、どのチームも「必ず1人は直近2シーズンで世界ランキング10位以内の選手を入れる」という条件を作りました。せっかく長年構想していたリーグを作るのであれば、世界最高峰のものにしたいという想いが強くなり、自ら高くハードルを掲げていきました。

この言葉を聞くと、なるほどと思う。つまり「量より質」ってわけですな。
実際にこの企画で改めて全チームを確認してみると、国内外のトップレベルの選手がズラリと揃っていて、眺めているだけでワクワクせずにはいられない。

 

試合のシステムも独特で、面白くなるようにかなり工夫されている点もグッドである。

とは言え、やはりチーム数が増えてからがTリーグの真骨頂であると思うわけで、2年目も4チームでやるとなるとかなり厳しいと個人的には思う。
Tプレミアは8チームくらいになればかなり白熱したリーグになるんではいかと思うから、さっそく2年目からチーム数が増えることをマジで期待したい。

まあ、本当の意味でTリーグの面白さが出てくるのは、一番下のT5(市町村地域リーグ)まで広がって、Tリーグピラミッドが完成された時であると思うが、あと何年、いや何十年? かかるのであろうか。年々Tリーグが盛り上がり、できるだけ早くT5まで広がっていくことを願ってやまない。

Tリーグピラミッドが完成したら、いっそのこと大相撲みたいなシステムにして、シーズンごとの勝ち点によってTプレミアからT5まで含めて、カテゴリー(番付)が上がったり下がったりしても面白いのかな、なんて思うが、そんなことを妄想するのは10年早い。

記念すべき1年目のシーズンの成功を、できるだけ観戦しに行く、そして観戦記をブログで発表していく、という形で応援したいと思っとります。

 

攻守の頭脳戦

今月号から、ワクワクするような注目の新企画が始まった。

塩野真人のカットvs.軽部隆介のカット打ち

元日本代表の鉄壁カットマン・塩野真人と、日本最強のカットマンキラー・軽部隆介が、技術と戦術をぶつけ合うというこの企画。

まさに禁断のほこたて対決である。

 

この企画がおもしろいのは構成の妙。
軽部選手が対カットマン戦術を繰り出すと、塩野さんがそれに対抗する戦術を返す、あるいは塩野さんが攻撃マン攻略の戦術を繰り出し、軽部選手がそれに対抗する戦術を返す、という応酬形式になっている。

まさに紙面上でのガチンコ頭脳対決である。

たとえば、

軽部隆介の戦術
できるだけ直接的でスピードのあるドライブを連続して打つことで、カットマンから時間を奪い、変化をつける余裕を与えません。
回転よりもスピードを重視することで、カットの球質も一定になってきます。そうすることで、攻撃側も同じ球質のボールを打つことができるのでミスが減ります。ループドライブなどを入れずに、スピードで押していく戦術です。

これに対して塩野さんは、

塩野真人の対抗戦術
カットマンにとって速さで押されるのは厳しい展開です。この場合、カットのコースを変えるか、ラケットを反転して無理やり変化をつけることで相手のミスを誘うしかありません。時間がないので、反転させるスピードが大事です。

 

最強2人の言葉のラリー、たまらんね。
何気なく観ている試合にどれほど細かい戦術や対抗戦術の応酬があるのかと驚かされる。

他にも「カットマンの思考」「カット打ちの思考」と題してそれぞれ独自の戦術ポイントの解説なんかもあって、カットマンにも攻撃マンにも非常に参考になる内容となっている。

この「カットvs.カット打ち」は現在DVD を製作中らしいが、今回の連載のあとに別の2選手によるほこたて対決をやるとしたら、どんな対決が見てみたいかを妄想せずにはいられない。

私がぜひ実現してもらいたいほこたて対決は、

近藤欽司のダジャレ VS 丹羽孝希のポーカーフェイス

笑わせたい男と笑わない男の真剣勝負、ぜひ見てみたいものである。

 

以上、11月号でした。

 

Tリーグは本当に楽しみなんだけれど、私は未だにひいきのチームが決まらない。
やはりプロスポーツのリーグに熱中するためにはひいきのチームというのが必要である。

これもやはりチーム数が多ければ見つけやすくなるんだろうなぁと思うんだけれど、4チームの中からでは選ぶのが難しい。
どうやら1年目はひいきチームを作らずにTリーグを楽しむことになりそうである。

 

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