今月号もシャカリキに読み倒しました。
「V字ライン」でこするYGサービス
今月号からスタートする新企画がコチラ
プロコーチ直伝
超効くフェイクサービス
Vol.1 YGサービス
相手を惑わす「フェイクサービス」の出し方を、人気のプロコーチに教わるという企画で、監修&モデルを務めるのは、Lili卓球スタジオ代表の村田雄平コーチ。
YGサービスで横上回転と横下回転を出し分ける場合、スイングの方向を変えたり、ボールの後ろやボールの下側をこする、というようにボールのとらえる場所を変えるのが一般的だが、それでは回転がわかりやすくなってしまうと村田コーチは言う。
できる限りボールの同じところをとらえつつ回転を出し分けるために村田コーチがオススメするのが、「V字ライン」でボールをこする、というイメージ。
このフェイクYGサービスでは、ボールをこすり当てる際に、「ラケット上でどの方向に向かってボールを転がすか」という意識が非常に大切になります。具体的に言うと、横上回転の時はラケットのグリップ側(奥)でボールをとらえ、中央に向かってボールを転がすイメージでスイングします(右図青ライン)。一方横下回転の時は、ラケットの中央でボールをとらえてから、グリップ側(手前)に向かって転がすイメージでスイングをします(赤ライン)。この2つのラインが今回のサービスの肝となる「V字ライン」のことなのです。
(後略)
もちろん実際にボールがラケット上を転がるわけではないが、この2つのラインをイメージしてスイングすることで、ほぼ同じフォーム、同じラケット角度で異なる回転を出し分けられるようになるとのこと。
王国のサイトに動画が公開されているが、どっちの回転なのかさっぱりわからない。
動画はコチラ→超効くフェイクサービス その1:YGサービス
私がよく使うフェイクサービスと言えば、「あっ!」と言いながら適当な方向を指差して、相手がそっちを見た隙にサービスを出す、というフェイクサービスだが、いつまでもこんなことをやっている場合ではない。
できる自信はないけれども、「V字ライン」を意識したYGフェイクサービスに、ちょっとチャレンジしてみようかなぁ、なんて思う。
ちなみにこの企画は中上級者向けの内容となっているけれど、YGサービスが出せない人のための「初級レッスン」も同時に掲載されているので、ビギナーにも安心の内容となっている。
ペン選手の未来は明るい!?
今月号は、各カテゴリーの全国大会の取材記事が熱い。
先日幕を閉じたばかりのインターハイを筆頭に、インカレ、全日本ホカバ、全日本実業団、全国レディース、全日本クラブ選手権と、あらゆる全国大会の熱戦の模様と裏話が掲載されている。
表紙からもわかるように、メインはもちろんインターハイの記事なんだけれど、私が個人的におおっと思って目をとめたのは、全日本ホカバに出場しているペン表キッズを紹介した記事。
ペン表キッズに、なぜその戦型になったのか、その理由を聞いており、その中には「お母さんがペン表だからです!」と答えた子もいて、そのお母さんというのが、ソウル五輪女子複4位のレジェンド、石田(旧姓)清美さんというのだから驚く。
ペン表の名選手が我が子をペン表として鍛えるってんだから、期待せずにはいられないではないか。
これを読んで、ペン表もまだまだいるんだなぁと喜んでいたわかだが、「ペン」というくくりになると、さらにその数は増える。
多くのペンキッズたちが全国大会に出場しているのにはわけがあるようで、というのも、本来、全日本ホカバは各県で予選を勝ち抜いた選手が代表となるわけだが、それとは別に、ペン&カットの選手を優先的に選ぶ、「ペン&カット特別推薦枠」があるというのだ。
・ペン&カット枠は、ひとつの県につき2名まで選出することができる。ペンに関しては、裏ソフトか表ソフトをメインで使う選手のみ対象であり、粒高やアンチ主戦は不可(補助的に使う選手はOK)。代表者の選出法は各県に委ねられているが、県予選で一番上位に勝ち進んだ該当選手に出場権を与えるのが一般的のようだ。
なるほど、こういう制度があったやなんて知らんかった。
これをやめてしまうとほんとにもうペン表なんて絶滅してしまうかもしれんから、実にありがたい制度ではないか。
ところでカットの特別枠の方は、今年から設けられた新しい制度のようだ。
・ちなみに、昨年までは「ペン」のみだったが、今年からは「カット」も特別枠の対象となった。この変更について、日本卓球協会の宮崎義仁強化本部長に話を聞いた。「リオ五輪で福原愛選手と石川佳純選手がカットの選手に負けたのが大きなきっかけです。日本の選手は上回転の速いラリーは得意だけど、下回転が入ると弱くなる。下回転を打つ機会を多くさせるというのが、カット枠を増やした目的です。それに加え、カットマンの超一流選手が生まれる可能性も出てきます」(宮崎)。
・このような特別ルールも駆使しながら、世界で戦える若い人材を育成しているのだ。
なるほど。
ということは、今後もし日本代表選手が五輪や世界選手権で粒高の選手に負けたら「粒高枠」が作られるかもしれないし、ガッツにあふれた吠えまくるタイプの選手に負けたら、「雄叫び枠」なんてのがホカバに設けられる可能性もあるわけである。
まあ何にしても、いろいろと工夫をしながら個性的な人材を育成するというのはよいことだと思う。再びペンやカットマンの日本チャンピオンが誕生するのも、そう遠くない未来かもしれない。
さて、私が毎度密かに楽しみにしている、レジェンドを紹介する『The Legends』という連載があって、今回は伊藤繁雄さんの特集だったんだけれど、「サウスポーだったのに右手に持ち替えさせられた」というとんでもないエピソードから始まる伊藤繁雄伝説の数々は「すげぇ・・」の一言だった。今の若い人にもこの伊藤さんの狂気性(いい意味だよ)に触れてほしいなぁ、なんて思う。
こんな感じの10月号であったが、個人的にちょっと嬉しいことがあった。
というのも、今月号には先日行われたパラ卓球イベントの記事が載っていたんだけれど、いくつか掲載されていた写真の中に私が写り込んでいたのである(しかも2枚に)。
まさかこんなカタチで王国デビューを飾ることになろうとは思わなかったが、嬉しいひと夏の思い出となった。
以上、10月号でした。
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