卓球王国を読む 2018年8月号

 

今月号は、近所の喫茶店をハシゴしながらまったり読みふけりました。

 

 

8月号の注目企画はコチラである。

キミのバック技術が確実にアップ!
邱建新がタイプ別に分析
最新バックハンド技術

卓球界の技術進化は目覚ましく、世界卓球ハルムスタッド大会でも、最新のバックハンドを使う選手が活躍した。
彼らの強さの秘密、そして世界最新のバックハンドテクニックを邱建新さんが解説するという企画。

面白いのは「タイプ別」の分析であるということ。
「バック技術はタイプ別に進化している」と語る邱建新さんは、その種類を5つに分ける。

【馬龍タイプ】
必殺のアクティブ・ブロック
鉄壁のかけ返しタイプ
完璧なディフェンスで相手を追い込み、少しでも甘くなったら強力なフォアで攻めるタイプ。ただのブロックではなく、伸ばして返す「アクティブ・ブロック」を使うことで、攻めと守りが一体化している。

【鄭栄植タイプ】
10本来たら11本返す
粘り&安定タイプ
バック対バックのラリーの安定感が高く、確実に入れることで、相手のミスを待つタイプ。相手が攻めてきても、強く打ち返さずに、自分のリズムでかけ返す粘りのプレーが特徴。

【カルデラノタイプ】
打ち出したら止まらない
フルスイングタイプ
自分がフルスイングで打てる位置をキープして、とにかく打ち続けるタイプ。フルスイングで打ち続ける時間を確保するために、プレー領域は中~後陣。

省略するが、残りはコチラ↓
【ピチフォードタイプ】(流れるような打法のシステム 台上連携タイプ)
【樊振東タイプ】(上回転のラリーに持ち込む 前陣超攻撃タイプ)

以上の5タイプを、連続写真を用いて詳しく解説しており、最後はバックハンド向上のための練習メニューも紹介している。

 

いやまったく、バックハンドにもいろいろなタイプがあるもんだと感心するが、特に馬龍の得意技である「アクティブ・ブロック」はこれからの時代を生き抜くための必須技術になるだろうね。

この解説記事はシェークの人はもちろんペンの裏面打法にも参考になる。

よーし、さっそく私も参考にして練習するぞ。
えーっと、私のタイプは・・・・ん? ・・・・ないではないか。
そらそうである。私は裏面打法に背を向けた「現実逃避タイプ」だからである。

うーん、しょうがねぇや。
記事を参考にして自分なりに「アクティブ・ショート」を追求しよう。

 

最強ペン粒登場&世界の選手の用具のこだわり

今月号の『我ら、ペンホルダーズ』は、元中国代表の世界最強ペン粒・倪夏蓮(ルクセンブルク)が登場。54歳にして世界のトップレベルで活躍する鉄人である。
54歳って言ったら、サザエさんパパの波平さんと同い年だからね、それを考えるといかにすごいかがわかるってもんですよ。

今回は倪夏蓮がモデルを務め、コーチである夫のトミー・ダニエルソン氏が解説を担当している。ただでさえ絶対数の少ないペン粒という戦型のトップ選手の技術が学べるのは貴重である。

そしてこの倪夏蓮が再び登場するのが、今月号の注目企画『世界の選手に聞いた用具のこだわり』である。

おなじみ編集部ゆうさんが世界卓球の会場で敢行した「用具の突撃取材」の記事であるが、倪夏蓮のほか、アルナ(ナイジェリア)、ゲラシメンコ(カザフスタン)、ムラデノビッチ(ルクセンブルク)など、一癖も二癖もある選手ばかり。

メインターゲットとなっているのは、チャンピオンズ・ディビジョンではなく、その下のセカンド&サードディビジョンの選手。そのことについてゆうさんは次のように語っている。

レベルが上がるほど、用具は画一化してしまうため、第2・3集団のほうがおもしろい。そして、独特なこだわりがある。日本選手ほどの細かいこだわりはないものの、用具が勝敗を左右するラケットスポーツの選手がこだわっていないわけがない。逆に言えば、選びたい放題の日本選手は贅沢であると認識できた。選べるからこそ悩むし、細かい要望が生まれてしまう。下のディビジョンの選手は選ぶより、もらえる用具を使う選手がほとんどだ。

だからこそ選手たちはスポンサー探しに必死なのだと言う。
ゲラシメンコはラバーの「耐久性」も重視しており、「長く使えるラバーがほしい」とも言っている。

日本の代表クラス選手でラバーの条件に耐久性を挙げる人はまずいないだろう。
用具スポーツならではの各国の差を垣間見られたことも、非常に興味深かった。

 

こんな感じの8月号であるが、個人的に『伊藤条太の“あんな人、こんな人”』という、伊藤条太さんの取材記事で取り上げられていた、黒田旬くんという中学生の話も興味深かった。

Nonspin(世界無回転卓球協会)という協会を立ち上げ、使用ラバーを粒高とアンチに限定した「無回転卓球」の普及を目指しているというその奇天烈ぶりに驚かされた。

良いか悪いかは別として、なかなか面白いことを考えるではないか。
卓球は無回転を追求する黒田くんだが、頭の回転は高速なのだろう。
私も会ってみたいものである。

以上、8月号でした。

 

4 件のコメント

  • 馬龍のバックハンドはえげつなかったですよね。
    私の理想はカルデラノタイプですが、パワー不足なのでなかなかうまくいきません 笑

    • すんさん
      理想と現実のギャップはヤキモキしますよねぇ。
      私も片面ペン両ハンド型が理想ですが、イメージ通りにはまったくできません 笑

  • タイプ別の分析はわかりやすくていいですね。さすがキュウさん。
    私は「粘り&安定タイプ」ですが、5本以上はなかなか粘れません・・・。

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