今回の世界卓球も激烈におもしろかったなぁ。
まず男子なんだけれど、韓国に負けたこと自体はそれほど驚くことではないと思った。
もう1年くらい前から、これからの最大のライバルは韓国になるだろうと思っておったので、ついにこの時が来たか、という感じ。
先のワールドカップでも大逆転で勝ったものの、日本はほぼほぼ負けていたし、今は日本と互角か、ちょっこし韓国の方が強いんじゃないかという印象がある。
韓国はこの勢いで決勝までいくだろうと思っていたんだけれど、ドイツに惜しくも敗れてしまった。
私はボルのファンでもあるけど、それ以上に韓国代表監督のキムテクスの大ファンなので、今回は中国対韓国の決勝が観たかったわけなんだけれど、あと1点で決勝進出ってとこまで迫りながら、李尚洙がボル様に逆転負けを喫し、なんやかんやでドイツに敗れちまった。
ワールドカップでもあと1点で決勝進出ってとこから逆転負け、そして今回も・・・。
こんな悲劇があるだろうか。ドーハの悲劇が2回連続で続いたような奇跡的な不運である。
韓国選手達とキムテクス監督が不憫でならない。
ところで、男子に限っていえばだけど、全体的に卓球界のレベルが上がったなと感じる。
韓国はもちろんだけれど、ドイツを筆頭にイングランド、スウェーデン、フランスなどのヨーロッパ勢の強さ、そしてプロリーグが誕生したインドもこれからさらに強くなっていく予感。
日本が当たり前のようにメダルを獲得する時代はひとまず終わったかなと思うが、これは日本が低迷期に入ったというわけではなく、卓球界全体がレベルアップしているということなので、卓球ファンとしては実に喜ばしいこと。
日本が簡単に勝てなくなって、1戦1戦がよりエキサイティングな試合になるわけだから、これからますます国際大会観戦が面白くなっていく(やっている選手は大変だけど)。
超絶ハイリスク卓球と安定性の両立
続いて女子。
度肝を抜かれたのは、伊藤美誠選手の進化したプレースタイル。
伊藤選手と言えば、前陣に張り付いてミート打ちを多用するというリスキーな卓球が持ち味だけれども、決勝戦で見せたプレーはこれまでとは次元が違っていた。
超速攻とも言えるハイスピードでバッシバシ打ちまくって劉詩雯を撃破した卓球はまさに驚愕の一言。
この反射神経とミマパンチがあれば、もぐら叩きのギネス記録を更新できるのではないだろうか(そんな記録があればの話だけど)、というほどえげつない卓球であった。
しかもこれは単なるまぐれではない。
最近の伊藤選手は何がすげぇって、「ありえないほどのリスキーな速攻なのに安定感がある」ってこと。
以前は入らなくなるとガタガタっと崩れる(速攻選手にありがち)こともよくあったが、今はもう、ベリバリに打ちまくっても安定して入るんだから、相手選手にとっては恐怖でしかないだろう。
これから暫くは伊藤選手がエースとして日本女子を引っ張っていく時代が続くような予感がする。
南北合体
今大会で最も驚きの出来事といえば、南北統一チーム「コリア」の誕生である。
コリァ驚いた、などと呑気にダジャレを言っている場合ではないよ。
ITTFは「今回だけの特例」「各国協会の合意は得ている」と言っているけれど、なぜ認めちゃったんだろう感がいなめない。
だって戦わずしてメダル獲得ですのよ。あきませんよこれは。
釣りバカ日誌じゃないんだから、唐突に合体されても困りますよ。
この事件に関しては、普段ツイッターでまったく呟かない私も思わず呟いてしまったほどである。
ツイッターでは「もし甲子園で智弁学園と智弁和歌山が対決を避けて合体したら大問題になる」ってな例えを出したんだけれど、それぐらいありえないことだと思うんだよね。
実際コリアサイドも、ダメもとで言ってみたら通っちゃって「え?いいの?」って、驚いたのではないだろうか。
先日署名された「板門店(パンムンジョム)宣言」には「2018年アジア大会を始めとする国際競技に共同で出場する」てな文言があるってことなんだけれど、それでもやっぱりアウトなわけで、いったい誰からの圧力でそうなったのか知らんけど、選手にとってはいい迷惑だろう。
ちなみに、大会中の合体はいかんと言っているだけで、私は以前から南北統一チームが見たいと熱望していたので、今後コリアとして出場すること自体は大賛成である。
韓国と北朝鮮が一緒に合宿をしたり、半島内で共同して大きな大会を開くなどできたら、有望な選手がゴロゴロと出てきて、とんでもなく強いチーム(コリア)が誕生するのではないだろうか。北と南のミッスクダブルスなんてのも、よいではありませんか、ねえ。
そんなわけで、南北の合体にすべての話題をさらわれた感のある世界卓球2018、感想は以上です。
暗転―――――
合体!
(釣りバカ風)
多方面から色んな意味で注目を集める大会でしたね。
伊藤選手の活躍は凄かったですね。普段卓球を見ない友人もテレビにかじりついていたそうです。
Kさん
良くも悪くも世間的な話題が豊富な大会でしたねぇ。日本がもし負けていたらもっと騒ぎになったでしょうね。
普段卓球を見ない人が釘付けになったというのは、卓球ファンとしては一番嬉しいエピソードですね 笑
伊藤選手を含め、スター揃いの女子代表の人を惹き付ける魅力には脱帽です。
私のブログもそんなふうに・・・なるわけないか。
伊藤は今大会化け物じみてましたね。
平野とはまた違った速攻と言うか、二人共攻撃型なのに違うタイプなのが面白いですね。
今のところは伊藤が一歩出てますか。
二人でどんどん高めあってもらいたいです。
合同チームはビックリしました。
許されることでは無い、と思います。
基本的に国際大会で代表選手に「絶対勝ってほしい」とは自分は思わないんです。勝つも負けるも八卦ですし実力は拮抗してるでしょうから。
ただ今回だけは絶対に負けてはいけないと思いました。
日本女子は卓球界そのものを救ったのではないかと思ってます。
それはそうと、日本選手の激戦に感化されて最近入門した卓球教室で張り切って多球練習を受けてたら30分で貧血になりました。
やっぱり代表選手はすごいですね…。
つぐさん
まだ17歳なので、これからさらに伸びたら本物の怪物になりそうですね。
平野選手もこれからまだ伸びるでしょうから、中国越えは夢ではないでしょう。楽しみです。
合同チームが日本に勝ち、万が一にも優勝なんてしていたら、それこそ国際的な大問題になっていたかもしれませんよね。
いろんな意味で日本が勝って本当に良かったです。
卓球教室での30分の多球練習!?
いやぁ、それは凄い(驚)
私は3分で死にそうになりましたから(笑)
最近教室に行けてないので、羨ましいです。
身体が出来上がって心身共に充実する時期が楽しみですね。
男子も女子も1番2番は良いですが、安定した3番目が足らない気がします。
と言うか世界選手権は3番をダブルスにしないんでしょうかね。
出れる選手も多くなるし単純な実力以上の結果か出て面白いのに。
南北合同チームはいつか真の合同チームとして世界一に挑戦してほしいですね。
北も南も素晴らしい、大好きな選手が昔からたくさんいるので。
スポーツは世界をつなぐと、荻村伊智朗氏が残していますが。
スポーツは政治はできないが手助けはできると。まさしくその通りだと思います。
スポーツが政治に左右されてはいけないですね。
多球練習は放っとくと1時間続く恐ろしい教室なので、今回は途中で休憩して床で寝てました。
先生笑顔でした。
笑顔で厳しい先生です。
さすが中国の人。
150グラムのラケットがあんなに重く感じるとは。
つぐさん
コメントに気づかず遅くなりました。すみません。
確かにもう1人、絶対的な強さを持っている選手がほしいですよねぇ。
中国は3人とも怪物選手なのであれだけ安定しているわけですからね。
今回出番がなかった長崎選手や早田選手の成長に多いに期待したいところです。
団体にダブルスを入れるのは大賛成です。5人制にして、ダブルスのみの2人を入れると面白いかと。
南北が国としてひとつになって、強化体制が整えば、世界の頂点を狙えるチームになるでしょうね。
強いのに日の目を見ずに消えていく不運な選手をこれ以上出さないでもらいたいものです。
中国のコーチでしたか!?
そりゃ大変そうですね 笑
中国人のコーチングも未経験なので、受けてみたいものです。中国コーチがいる教室がほとんどないですが。
今後コリアチームで出てくるとしたら面白くなりそうですね。
北朝鮮の男子がどんな状況かわからないですが、今の韓国を見る限り、男子は統一チームになっても北の選手のレギュラー入りは難しいでしょうね。
ラケットマンさん
男子も強いはずなんですが、なぜか表に出てこないですよね。
男子の統一チームは過去にも見たことがないのでぜひ見て見たいものです。
合同で練習する環境を作ったら、いいペン選手とかカットマンが出てきそうな気がします。