来年のリオ五輪の出場権争いが熾烈である。
9月発表の世界ランキングで代表が決定するわけだが、リオ五輪のシングルス代表枠はたった2つなのである(あと1人は団体要員)。
このままのランキングでいけば石川佳純選手と福原愛選手で決まりだ。
しかーし、伊藤さんとこの美誠ちゃんの追い上げがものすごい。
美誠ちゃんは今月ベラルーシオープンで優勝し、クロアチアオープンでも4強に入った。来月発表のランキングでは、現在8位の愛ちゃんを抜いて日本人選手2位に躍り出ることが有力視されているという。
9月発表のランキング上位を狙うために、現在行われているワールドツアーに多くの日本人選手が参加しているのだが、中国の強豪選手は国内リーグを戦っているためほとんど出場しないという。
よって日本人同士の争いとなることが予想される。
ミウミマの五輪出場も見てみたいが、やはり私はリオ五輪には愛ちゃんにシングルスで出場してもらいたい。
日本人と争うことになりそうなワールドツアーであるが、愛ちゃんには強い味方がいる。
それが、馬場美香コーチだ。
卓球ファンには星野美香といった方がわかりやすいが、シングルスで全日本チャンプに輝くこと7回というスーパーレジェンドである。
馬場さんが愛ちゃんのコーチになったのはおよそ1年前。
2度の五輪を経験している馬場さんは当時「高いステージで戦えるようにアドバイスをしていきたい」と話した。
蘇州の世界選手権で2回戦で敗退した愛ちゃんは「自己満足で終わっていた」と反省して、帰国後は馬場コーチの意見を多く取り入れて調整してきたのだという。
「誰と当たってもしっかり勝つ。美香先生は(日本勢対決でも)強いですから」(スポーツ報知より)と愛ちゃん。
頼もしいではないか美香先生!
同士打ちが続くであろう過酷なツアーを頑張って戦い抜いてもらいたいものである。
そんな馬場コーチの現役時代の勇姿をご覧いただきたい。
(昭和59年全日本卓球選手権 女子シングルス決勝 星野美香 vs 山下さとみ)
2連覇を狙う星野美香・19歳の見事な戦いっぷりである。
いやそれにしても、何ですかこの暗い雰囲気!
フェンスも台も緑色、フロアマットもグレー…、うーん、非常に地味。
今の全日本と比較すると派手さがまったくないねぇ。
しかしプレーのレベルは高けえのよこれが。
特徴としては、2人とも下回転は基本ドライブして、ラリーになるとミート打ちをしている。
そしてスマッシュの時に「バタンッ」と足音を鳴らしている。
これは昔の選手の特徴なのかもしれない。
今の選手でも鳴らす人はいるが、トップ選手はほとんど足音を鳴らさない。
この2人はトップ選手ではあるがバタンバタン鳴っている。
もちろんそれが悪いというわけではなく、昔の選手はたぶんこういう人が多かったんだろうということ。
私も現役時代、指導者からこの打ち方を習ったことがある。
その時は下回転のボールをミート打ちする打ち方(私の戦型はペン表)として教えてもらったのだが、その人は「踏み込み」と言っていた。
「踏み込んでダーンと打て!」と。
手本を見せてもらったが、左足を大きく前に踏み込んでダーンとすごい音を鳴らしていた。
その通りにやると不思議と入りまくったのでしばらくその打ち方をしていたが、ブロックされると戻ることが難しくて対応できなかったのでやめた。
星野美香は体勢を崩しながらでもダンッと踏み込んで威力のあるスマッシュを決める。
この体の使い方は大いに参考になるのではないだろうか。
ちなみにこの動画を観ていて、「解説が鋭くて的確だなあ」と感心していたら、荻村伊智朗さんであった。そりゃ見事なはずだよ。
荻村さんが今の世界選手権の解説をやったら面白いだろうなぁ…。
なんて思った。
最後に、練習の虫であった星野美香が、厳しい訓練などで苦しいときに思い出し、自分を励ましたという孟子の言葉を紹介する。
「自分に勝つ、人生に勝つために、天が私に与えてくれた試練だ」
7度の全日本制覇の偉業の陰に孟子の言葉があったんですね。
となれば、私も負けてはいられません。
私は敬愛する高田純次さんの、
「オレからスケベをとったら加齢臭しか残らないんだ」
この言葉を胸に、「俺から卓球ブログをとったら加齢臭しか残らないんだ」の精神で、今後も地道にブログを書き続けていこうと思う所存です。
※高田さんの名言は、やきそばかおるさんの、『高田純次発言集1530選(高田純次語録』を参考にさせていただきました。
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