卓球では2000年から採用されたという「タイムアウト」。
1試合に1回だけ1分間休憩を取ることができる(ローカル試合では採用されていない)わけだが、卓球のタイムアウトはその試合の勝敗を左右するめちゃんこ大事なもの。
これってほんと難しいよね。ベンチコーチにとって、どのタイミングでタイムアウトを取って、どんなアドバイスをするべきか。
元日本代表の藤井寛子さんは、ベンチコーチに入っている時、自分ではなく選手がタイムアウトした時に考えが整理されていないことがあり、「えっ、ここでタイムアウト?」と驚くことがあると言っていた。
そういった経験ってトップレベル選手のベンチコーチは誰でも経験してるんだろうね。
何も言うことが浮かばないからドリンクを渡して終わり、それではコーチとしてよくないので何か言わなくてはいけないと思って無理やり何か言うと、とんでもなく的外れなことを言って選手を不安にさせたり怒らせたり・・・。うーん、実にむずい。
先日紹介した高島規郎さん(元世界3位)の『選手の力を引き出す 言葉力』の中で、高島さんはこう言っている。
ベンチコーチは腹の中が煮えくり返っていても、顔はニコニコ笑って「いいよ、大丈夫だ」と言えるだけの度量がないとダメだ。ベンチコーチのネガティブなひと言で選手はものすごく不安になって、そこから逃げ出したくなってしまうということを知っておこう。
ネガティブなことを言わないということが大事なんですな。
そうそう、確かに中国の劉国梁監督もいつもニコニコ・・・・・・めっちゃキレとるやないかい!
劉国梁監督ってアドバイスしてる時、いつも不満気な表情で喋ってるよね。選手は気持ちが萎えてしまわないのだろうかと心配になるけど、そう見えているだけで実は優しい言葉をかけてるのかな?
ていうか、よくあれだけ喋ることがあるものだと感心するくらい喋ってるよね。
いつも何を言ってるのだろうかと気になっているのだが、いつか『劉国梁監督のベンチコーチ名言集』という本が出版されることを期待したい。
そんなとっても難しいベンチコーチであるが、私が思う、ベンチコーチとして最もアドバイスが難しいのではないかという場面がある。それは「ジュースの時」。
精神面のことを言うべきか、技術面を言うべきか・・・・む・・むずい。
高島大先生はこうおっしゃっている。
私はジュースで1本取ってからタイムアウトは取らないほうがいいと思っている。
ジュースで1本取ってタイムアウトを取るというのは、選手の心理としては、そこでひと息入れたいからである。その苦しさから逃げたいからタイムアウトを取る。だが、それまでぐっと我慢して辛抱して1本1本取って来たのに、そこでタイムアウトを取ってしまうと気が抜けて、次を取られやすくなる。
では、仮にジュースで1本取ってタイムアウトを取った時、ベンチコーチというのは、どう行えばいいのか。それは、「勝負に行け」と伝えることだ。「ミスをしてもタイになるから、チャンスはある。だから恐れずに行け」ということを確実に伝える。もし、ジュースでリードされていたら、思い切って行って入らなかったら終わってしまう。しかし、1本リードしているからと、「そのまま行け」と言ってしまったら、選手はだいたい守りに入ってしまう。それで相手に取られた時には、次には思い切って行けなくなる。だから、あえて「勝負に行け」と伝える。「1本リードしていてミスをしても、次打ったら必ず入る、2本ミスをすることはない」とアドバイスをする。ジュースで1本リードした時のアドバイスでは、これは鉄則である。
鉄則なんですって! 奥さん!
ジュースの時ってなかなか思い切っていけないからね。
選手がビビッてる分、ベンチコーチは「いけいけゴーゴー!」と言ってあげないといけないってことだ。
「1本リードしていてミスをしても、次打ったら必ず入る、2本ミスをすることはない」
名言ですな。
私はナンバーズ3で、「同じ数字を買い続けたらいつか当たる」と思い、研究してよく出る数字を導き出し、ひたすら買い続けたことがある。
3ヶ月買い続けて当たらず、ちょっと一週間買うのをやめて、来週からまた再開しようと思い、買うのをやめた。
すると・・・そう、その数字が来ちゃったのである。
「3ヶ月ハズしていても、買い続けたら必ず当たる、4ヶ月ハズれることはない」
ということですね。
あの時の私にベンチコーチがいて「強気でいけ!」どアドバイスしてくれていたら、私は今ごろ小金持ちだったのに・・・。
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