卓球王国を読む 2015年11月号

 

卓球王国、むさぼり読みました。

今月号の目玉企画はコチラ!

 第84回全国高等学校卓球選手権大会 インターハイ in 滋賀
男女シングルスチャンピオン 三部航平・田口瑛美子インタビュー

 

夏に行われた滋賀インターハイの模様や男女優勝者インタビューなど盛りだくさんな特集であるが、その中からちょっこしご紹介したいのはコチラ「トップサービス in インターハイ」

 

インターハイで活躍した選手のサービステクニックを分析する企画なんだけど、その中で、1年生ながら準優勝した愛工大名電の木造勇人選手のサービスについて、「打球モーションは小さく フェイクモーションは大きくする」と分析。


木造勇人は高校生の中ではトップレベルのサービスを持ち、手首の柔軟性を生かした“しなり”のあるスイングで強く回転をかけながらも様々なフェイクモーションを入れるという。
そこで注目したいのは「スイング前半の打球モーションの小ささ」

一般的な選手は回転をかけることに意識がいきすぎて、打球するまでのモーションが大きくなり、フォロースルーでのフェイクモーションが小さくなる。木造のサービスは大きなバックスイングはとらず、非常に小さいスイングでしっかりと回転をかけてから、大きくフェイクモーションを入れるので、相手としてはフェイクモーションに目がいってしまい、正確にサービスの回転を判断するのは難しくなるのだ。


打球モーション【大】&フェイクモーション【小】 → フェイク効果【小】

 

打球モーション【小】&フェイクモーション【大】 → フェイク効果【大】

 

ということだ。

 

面白いのは、今月号の「最強中国“超絶技”」の中で丁寧のフォアサービスについて解説していたのだが、丁寧の場合は木造選手とは逆で、「テイクバックは大きく 打球後のラケットの動きは小さい」という特徴があるという。


近年丁寧がメインで使用しているフォアサービスは、大きなテイクバックから思いきり振り切って強烈な横回転をかける。そして「大きなテイクバックとは対照的に、打球直後のラケットの動きは最小限にとどめ、3球目にそなえて瞬時に戻っている」のだ。

 このような左横サービスは、右利きのフォアに逃げていくので、相手のレシーブをバックサイドに集め、3球目攻撃に繋げやすい。また強烈な回転量により、相手はストップが難しいため、得意の大きな打ち合いに持ち込むことができる。丁寧のプレースタイルにマッチした、合理的なサービスなのだ。


木造流と丁寧流のどちらが良いというわけではない。「テイクバックもフェイクモーションも大きい」というのだってかまわないわけだ。
要するに自分のプレースタイルや、その時の戦術によって変わってくるということ。
「テイクバックとフェイクモーション」のいろんなバリエーションを持っておいた方がいいかもしれませんな。

 

そして今月号の王国で個人的に嬉しかったのは、4カ月の沈黙を経て「我ら、ペンホルダーズ」が復活したこと!
しかも今月号からは、左のペン表選手として活躍した渡邉将人さんが登場。引退して6年、自らの技術を「全部披露します」との意気込みで新連載がスタート。

ペン表ソフトユーザーが狂喜乱舞する企画が幕を開けたのだ。

今月のテーマは「表ソフトのショートサービス」

回転量ではなく弾道で惑わす!
 表ソフトは裏ソフトに比べて回転がかかりません。しかし「思ったより切れていた」「入ったけど浮いてしまった」など、相手を惑わせることはできます。私のサービスでは、主に弾道で、つまりボールの飛び方で相手を惑わせていました。
 下回転はふわっとした山なりの弾道にして、いかにもボテボテのナックルのように見せます。逆にナックルは少し台にボールを叩きつけ、弾道を鋭くし、強烈な回転がかかったように見せています。そして時折、鋭い弾道の下回転を使うなど、逆のパターンも見せていました。


表ソフトだからサービスエースを狙うのではなく、弾道で相手を惑わし、甘くなったレシーブを叩いていくということですな。
何だか素敵な言葉だね、「弾道で相手を惑わす」
表ソフトは特にナックルサービスがうまく出せるようになると試合でかなり有利になるからね。
そのための惑わせ術、参考になります!

今後はこの企画が個人的には一番楽しみである。

 

今月号はこの他で言えば、自らのチキータを解説する「進化するチキータ」の第4弾として吉村和弘(愛知工業大)が登場! 独自のチキータ論を語っており、こちらも必読の内容となっている。

ということで、本日はこのへんで。

それではまた。

 

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