卓球レポートを読む 2016年7月号

 

今月号も一心不乱に読み倒しました。

 

今月号の目玉企画はコチラ!

 

【カラー特集】
日本代表、リオに挑む

 

リオ五輪に出場する男女日本代表6名の選手に焦点を当て、人物とプレーの双方から彼らの核心に迫る、という内容。

 

この特集の面白いところは、それぞれの選手の最近の試合のデータを分析して、その強さの秘密に迫っているところ。

 

例えば石川佳純選手の場合は、李暁霞選手との2度の対戦データをもとに、打倒中国の突破口を探っている。

 

世界卓球2014東京大会の団体戦決勝で石川選手は李暁霞選手にストレートで敗れている。
しかし今年の世界卓球2016クアラルンプール大会では団体戦決勝で再戦し、逆転負けを喫したものの、ゲームカウント2-0でリードし、勝利目前まで迫った。

 

この2つの試合では何が違っていたのか?  データ分析からわかるのは、ひとつは「1ラリー(1得点)の平均回数の差」だという。

 

東京大会では1ラリーにつき4・5回の打球が行われ、一方、クアラルンプール大会では1ラリーにつき3・8回の打球が行われていたとのこと。

 

このデータを踏まえ、それぞれの試合で石川選手が「何球目で得点したか」に注目すると、4球目までに得点した割合に顕著な差が見られたという。


東京大会では、4球目までに得点した割合は50%だったのに対し(22得点中11得点)、クアラルンプール大会では69%にまで跳ね上がっている(39得点中27得点)。この数字は、「サービスからの3球目や、レシーブからの4球目など、ラリーの早い段階で得点した」ことが、石川が李暁霞を追い詰めた要因であることの示唆だ。

 

さらに、石川選手がチキータを使う回数にも注目すへぎ差が現れているという。


東京大会では、27回のレシーブ機会のうち、チキータを使ったのはわずか2回(7%)で、2回とも得点には結び付いていない。一方、クアラルンプール大会では、40回のレシーブ機会のうち、チキータは7回(18%)と、レシーブ全体に占めるチキータの割合は東京大会の倍以上になった。しかも、7回中4回を得点に結び付けている。
   女子では男子ほどチキータが普及しておらず、だからこそ、相手がチキータに慣れていないため、効果が見込める。新たな技術を組み込むのは容易なことではないが、それに挑戦する意欲も石川の成長につながっていることを裏付けるデータだ。

 

つまり、早い段階での攻めとチキータが打倒中国の突破口(ラリー戦に絶対の自信を持つ中国選手には早い段階での仕掛けが有効)であるということをデータから導いたわけだ。

 

こうしたデータは一般人では集められないので、このような分析は実に興味深いものですね。

 

他の選手のデータ分析も掲載されているので、「ID卓球」に興味のある人におすすめですよ。

 

そしてもうひとつご紹介したいのは、田村よしんど(漢字が変換できない)さんの連載。

2,500校を指導した筆者が送る
部活動の心得

 

卓球未経験ながら全中優勝など、指導者として優秀な成績を収めた田村さんが、40年以上の経験をもとに中学や高校での部活動の取り組み方を紹介するという内容。

 

卓球未経験なのに、いや、未経験だからこそいろいろな指導者から学び、人一倍工夫したり考えてきたと思われる田村さんは、練習方法ひとつとっても強いこだわりが感じられる。

 

連載第7回の今月号のテーマは「多球練習で技術の定着を目指す」

 

田村さんが指導をする中で特に重視しているという多球練習について、取り組む上での工夫や指導する上でのチェックポイントなどを紹介している。


   多球練習を行う上で私が工夫していることは、ボールを色分けして使うことです。練習前に、白いボールのほかに、違う色のボールを用意します。そして、白いボールが送球された場合はスマッシュ、違う色のボールの場合はドライブというように、送球されたボールの色に応じて打球方法を変えます。こうすることで技術だけではなく、打球時の判断力を磨くことができます。ほかにも白いボールが送球されたらクロス、違う色のボールが送球されたらストレートというように打球コースを指定することもできます。
   女子選手の場合は、送球者に下回転のボールを送ってもらい、白いボールはツッツキ、違う色のボールはドライブというような形で、つなぐボールと強打するボールの連係を高める練習もお勧めです。

 

私は一風変わった練習法みたいなのが大好きなんだけど、この“色分け多球練習”もなかなかナイスなアイデアだと思う。

 

レベルが上がれば色を3種類に増やしてもいいかもしれない。
金色のボールが送球された場合は回り込んで打つ、みたいな。
そしたらより高度な判断力強化の練習になるのではないかと思う。

 

とまあこんな感じで、田村さんのこの連載をヒントに自分なりに練習方法を工夫してみると、きっとどんな環境でも効果的な練習はできると思う。

 

田村さんは「人間は困難な状況に立たされたときこそ、知恵を発揮し、工夫をするチャンスである」と言っている。

 

工夫次第でなんとかなるということです。

 

練習時間が短かったり卓球台の数が少なかったりと、練習環境に恵まれていないことに悩んでいる人(選手&指導者)は、一度読んでみてはどうでしょうか。

 

ということで、本日は以上です。

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