卓球レポートを読む 2016年6月号

今月号の卓レポも、身悶えしながら読みました。

今月号の目玉企画はコチラ!
 
【カラー特集】
張本智和を支える両ハンドドライブ。
 
日本卓球界の期待を一身に集める12歳、張本智和がついに卓球レポートに初登場。
 
怪物中学生を支えている両ハンドドライブの打ち方を解説する企画であるが、他にも「12年の軌跡」「張本智和の用具&グリップ」「張本智和への10の質問」など、張本づくしの内容となっている。
 
「張本智和の用具&グリップ」のなかで、張本選手はグリップについてこのように話している。
「打球時以外はあまり力を入れていません。力を入れると手が痛くなるなど、プレーがしにくくなるため、インパクトの瞬間にだけ指全体に力を入れて、ラケットを強く握っています。
 僕は、フォアハンドを打つときもバックハンドを打つときも、グリップは変えずにプレーしています。バックハンドで打球するときは、グリップはフォアハンドと同じですが、回転をかけるために手首のひねりを使って打球しています」
 
張本選手は「回転をかける」ことにこだわりを持っているようである。
 
両ハンドドライブの解説のところにも、そのことが書かれている。
ボールを打つときに張本が最も心掛けているのは、回転をかけることだという。「(指導者である)両親からは、回転をかけて打つことを繰り返しアドバイスされました」と張本。打球時にボールを強くこすり、回転をかけると打球の軌道が安定し、球威も増す。
張本はバックハンドドライブで心掛けているポイントについて、「回転を強くかけられるように、できる限りラケットを大きく引いて準備します」と語るが、写真2のように手首を大きくひねってラケットを引くと、ボールを強くこすりやすい。ピッチの速いラリーでも可能な限りラケットを引いて準備し、強く回転をかけることが、張本が強烈なバックハンドドライブを打つことができる理由だ。

引用文中の「写真2」はコチラ↓
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「回転をかける」というのは、中国卓球でとても重要視されているポイントである。
 
そのコツを理解するためにこの解説記事は非常に役立つと思う。
じっくり読み込んで張本エキスを吸い尽くしてみてはどうでしょうか。
 
 
そして、もうひとつの注目記事はコチラ。
 
【カラーインタビュー】
車いす卓球選手  吉田信一[前編]
 
リオパラリンピックに出場する吉田信一選手のインタビュー記事は、先日卓球王国で読んだばかりであるが、その時に読んだのはパラ卓球の3選手のインタビューであった。
 
その中で私が最も興味を持った選手が吉田選手だったのだが、卓レポでは吉田選手1人を取り上げ、前後半2回にわたりがっつり特集する。
 
その吉田選手であるが、まあとにかく人生が波乱に満ちていて強烈なのである。
 
吉田選手は、高校3年生の始業式の翌日に事故に遭い、車いす生活となる。
29歳で卓球と出会い、卓球の奥深さにのめり込んで日々練習に明け暮れ実力をつけていく。
 
そんなある日「もっと強くなりたい!」と思い、福島から東京へ行くことを決意する。
職を捨て、単身東京へ向かった。
このときなんと34歳!
 
東京へ着いた吉田選手はハローワークへ直行し、職を探す。
「ここで働いてみたい」という求人が見つかったが、年齢制限の上限が30歳だった。
電話をかけるも断られ、もう一度連絡すると、「そこまで言うなら」と面接にこぎつけた。
 
面接の場で、吉田選手は思いの丈をぶつける。
「私は、今も同じ考えですが、年齢は重要ではないと思っています。年齢よりも、『気持ちがあるかどうか』が重要だと思っています。ですから、面接のときに言いました。私は何かの資格を持っているわけでもないし、パソコンも使ったことがない。けれども、やる気だけはある。年齢で判断されることは腑に落ちない。私は新しい仕事を覚える気持ちはあるし、必ずいい仕事をするという気持ちでいる、と」
吉田選手の熱意が伝わり、通常は何度も行われる面接が吉田選手はたったの2回だけだった。
「わが社にはそういう気持ちの人がほしかった」と、役員が握手を求めてきたという。
 
吉田選手の卓球思想は深く、卓球に対する情熱は尋常ではない。
 
私はインタビュー記事を読んだだけであるが、ほぼ吉田選手のファン状態である。
 
後編が待ち遠しくて仕方がない。
 
 
ということで、今回は以上です。

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