第二の王皓になれるか? 若手ペンドラマン・范勝鵬&薛飛

 

これまで超級リーグの試合は特に注目して観ることがなかったんだけれど、2016年の超級リーグはたまたま興味深い選手を発見したのをきっかけに、いろいろな試合を観た。

そしてけっこうペン選手が活躍していることがわかり、1人で小躍りしながら動画をチェックしておる状態である。

本日は2人のペンドラ選手を取り上げたいと思う。

 

まずはこの人、范勝鵬

所属チームは覇州海潤。
先の超級リーグでは、準優勝という成績をおさめた。

チームメイトは、先日紹介した怪物16歳の王楚欽、そして、以前これからの注目選手として取り上げた梁靖崑である。
(注目した選手が同じチームにかたまっているとは何たる偶然)

もしやジュニア最強選手? 中国の怪物16歳・王楚欽
これから日本のライバルになる中国選手は?~梁靖崑が脅威~

范勝鵬は2012年の世界ジュニアで、シングルスで3位に入っている。

 

范勝鵬 VS 樊振東 2012年の世界ジュニア準決勝

 

裏面ドライブの打ち方が王皓に似とるよね。
豪快なバックドライブが非常に魅力的。

サービスの出し方は馬琳的な感じ。

てことはひょっとすると、馬琳と王皓の師匠で、「ペンホルダー育成の神」と評される呉敬平コーチの教え子って可能性もあるかもね。
【関連記事】オリンピック名勝負 王皓vs馬琳 ~同じ師匠に育てられた2人の対決~

 

そして時を経て、2016年の超級リーグでの対戦がコチラ↓

范勝鵬 VS 樊振東

 

ジュニア時代と違って、裏面で押すようなバックハンド(ブロック)を多用している。

この技術自体はうまいなあと思うんだけれど、あの豪快なバックドライブはどこへ行ってしまったのか?

樊振東の所属チームの監督は王皓なんだけれど、ひょっとすると憧れの王皓が相手のベンチにいるというだけでプレッシャーを感じてしまい、いまいち調子が出なかった、なんてことは……。

さすがにそれはないだろうってことで、他の試合も観てみたんだけれど、やはりラリー中にバックドライブはほとんど使っていない。

范勝鵬のフォアドライブは威力十分で、超一流の破壊力である。
しかし王皓のように、両ハンドでガンガンに引き合えなければ、中国代表となって世界で戦うのは難しいだろう。

年齢はおそらく20歳くらいだと思うんだけど、樊振東と一緒に次世代を引っ張っていくペンドラ選手となるか、要注目である。

 

続いての注目選手は薛飛

2015年の世界ジュニアで準優勝しているピチピチの若手ペンドラである。

所属チームは山東魏橋。

あのエース馬龍を擁する最強軍団である。
今回の超級では、優勝候補筆頭でありながらプレーオフ準決勝で敗れてしまったが、この軍団のメンバーとして活躍するのが薛飛である。

薛飛 VS 樊振東

 

フォアもバックも打ち方が王皓に似とるね。

王皓以降の若手選手はどうしてもその影響を受けるものなんだろうかね、やっぱり。
どれだけ王皓が完成された卓球(もはや芸術品)であったかがわかるね。

薛飛はこれからグングン伸びそうな匂いがプンプンする。
体つきもゴツいし、もっとフォアハンドが振れるようになって、両ハンドパワードライブマンとして覚醒したら恐ろしい選手になるだろう。

期待に胸を膨らませながら見守りたい。

 

ところで、ペン裏裏と言えば許昕もそうであるが、似たような選手を見ない。
いくら才能豊かな中国選手といえども、あの卓球はなかなか真似できないんだろうね、やっぱり。

 

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8 件のコメント

  • 僕もカットマンで注目選手がいたらめっちゃ調べちゃいます
    ペンもカットマンも人口少ないですから

    • どうしても気になっちゃいますよね。
      代表レベルの選手が出てきてくれると最高なんですけど、なかなか……。

  • 松下大星選手の裏面技術を個人的にはかなり評価してます。
    世界で通用出来るかは難しいですが、現在のバックストレートやチキータなどの技術の自由度と世界に通用する精度があれば王皓選手にかなり近い選手になるんじゃないかと思っています笑
    それよりも王皓選手の中ペン裏裏のプレイスタイルが未来人過ぎたことに驚きですね笑

    • そさん
      松下大星選手、カッコイイ卓球しますよねぇ(顔もカッコイイけど)。
      中ペンじゃないですし、日本人特有のペン裏裏スタイルは新しいですよね ^^;
      世界デビューを果たしてほしいものです。
      そしておっしゃるように、王皓大先生の何十年も未来を先取りしたかのようなプレースタイルの斬新さに、改めて脱帽します (>_<)

  • 中国卓球、いつ見ても憎たらしいほどに強いですね。。
    個人的には中国卓球の強さの秘密として、【多様性】というキーワードが隠れていると思ってます。様々な戦型の相手と切磋琢磨できる、使用用具は一般的でも新たな技術やプレースタイルを開発する、といったように中国卓球は多様性の宝庫と感じます。また、観る側も楽しいですよね。動画をアップしてもらいありがとうございます。

    しかし、中国卓球の強さの秘訣として、あのフィジカルは欠かせない気がする。。フィジカル、自分もプヨプヨのお腹を鍛えねば。と、ナルコさんの動画によって思わぬ心理的な副作用もありました‥。

    • コネラムコネさん
      コメントありがとうございます!
      中国卓球の強さの秘密、確かに「多様性」がキーポイントですね。
      練習相手に恵まれているというのが、ジュニアから大人への過程で日本を追い抜いていく大きな要因かと思います。
      次から次へと新たなプレースタイルを生み出してくる発想力も群を抜いてますね。

      そしてご指摘の通り、なんといってもフィジカルの強さが凄すぎです (>_<) 中国選手に感化されて地獄のようなトレーニングをなさらぬように気をつけてくださいね!

  • 世界卓球の先行ですが、‪育成が目的だったら、平野や松下を考えてみても良かったのではと思いました。色んな戦型を揃えないと対策されやすいと思いますし…自分がペンドラなので、余計そう思うのかもしれませんが…

    • せいたんさん
      コメントありがとうございます!
      「色んな戦型を揃えないと対策されやすい」というのはなるほどと思いました。
      そういう視点からも「ペン選手を入れる」というのは有りかもしれませんね。
      大きな大会でもう少し良い結果を出すペン選手が現れると可能性はありますね。
      期待したいところです (^∧^)

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