【はじめに】
9月10日に『Dream 卓球 ! “T3” in AEON MALL』というイベントが、埼玉県越谷市の「イオンレイクタウンkaze」で開催される。
水谷隼選手と松平健太選手を招いてのイベントなんだけれど、私もほんのちょこっとだけ関わっておるので、告知させて頂きます。
詳細はコチラ→http://laketownkaze-aeonmall.com/news/event/1716
観覧無料ですので、みなさんぜひ。
中後陣の神 アぺルグレン
ワールドツアーで最年少優勝を果たし、進化の目覚ましい張本くん。
ますます「前陣力」に磨きがかかって、卓球がより速くなっている印象を受けるわけだが、日本でも世界でも、トップ選手にはパワーとともに「速さ」が備わっている。
そんな中で台から下がって粘る卓球なんてしていては、勝機を見出だすのは難しいと言わざるを得ない。
そのようなご時勢の卓球界であるが、あえて時代の潮流に逆らって、台から下がってプレーする「中後陣卓球」に注目してみようではないか、なんて思う。
取り上げる選手は、ミカエル・アペルグレンである。
ワルドナーやパーソンと共にスウェーデン黄金期を作った選手の1人で、団体はもちろんだが、個人でも85年にダブルスで世界チャンピオン、ヨーロッパ選手権のシングルスで3回優勝という輝かしい実績を持つスター選手である。
息の長い選手であり、2012年には世界ベテラン選手権大会の50代の部で優勝し、2009年にはアラフィフにも関わらず、あのオフチャロフを倒してるってんだから、スウェーデン黄金期メンバーの強さたるや尋常ではない。
(ワルドナーvsアぺルグレン)
(アぺルグレンvsグルッバ)
どや、若人たち。
この華麗なる中後陣卓球。
サムソノフ、オフチャロフ、フレイタスなど、台から下がってのプレーを得意とするヨーロッパ選手は、少なからずアぺルグレン卓球のDNAが受け継がれているのではないだろうか。
水谷隼選手も中後陣でのプレーが得意な選手であるが、アぺルグレンの卓球は、これらの選手たちよりもさらに「中後陣で戦う」ことに徹しているプレーであって、まさに中後陣の神とも言えるプレーヤーなのである。
下がらされたからしかたなく後ろでプレーしているのではなく、自ら得意の展開に引き込んでいるわけであって、この蟻地獄に絡めとられたら最後、アぺルグレンに美味しく食されるのを待つばかりとなってしまう。
下がってプレーするのが得意な選手であっても、前後左右に振られながら必死に打ち返す選手が多いように思うが、アぺルグレンは苦しそうな表情を見せず、いつも飄々とプレーしているというのも特徴的である。
そのプレースタイルをざっくり一言で言えば「後ろに下がって両ハンド攻撃」であるが、なにげにフットワーク力がえげつなく、後ろからのフォアでの連続攻撃も強烈である。
超人的なフットワークで周り込んで大振りのフォアハンド、からの飛びつき。
現代で言うところの許昕のような卓球であるが、アぺルグレンを観たあとに許昕の試合を観ると、アぺルグレンイズムが知らず知らずのうちに継承されているように思えてならない。
中後陣での戦い方をこれほど熟知している選手は他にいないのではないだろうかと思う。
後ろに下がらせたらアぺルグレンの右に出る奴はいない。いや、後ろに下がらせたらアぺルグレンより後ろに下がる奴はいないのである。
ワルドナーやパーソンの陰に隠れがちなアぺルグレンであるが、紛れもなく天才プレーヤーの1人だろう。
この機会に、若い人にもぜひアぺルグレンの卓球を観てもらいたいものである。
※「後ろからの攻撃」という視点で観ると、カットマンにもかなり参考になる部分はあるんじゃないかと思うよ。
アペルグレンイズムですが笑
最近、ワルドナー・パーソン・アペルグレン・若い頃のサムソノフ
の動画を漁って見ていた自分にはタイムリーな記事です笑
カットマンにも参考になるとのことでしたが、
一つ思ったのが動きに無駄が無いですよね
ゆったりとした動きにもかかわらずしっかりボールに追いつける
足の動きを参考にしたいです
しんこうしんこうさん
まさにドンピシャなタイミングだったようで 笑
「動きに無駄がない」ほんとにそうですよねぇ。
熟練の武道家のように、床を滑るかのごとくすすすーっと移動しているように見えます。
最も参考にすべきはこの足運びかもしれませんね。
ペン表の私はアペルイズムを取り入れられないのが残念でなりませんが 笑
確かに飄々とプレーしていますね。
リーチが長いというのもあるんでしょうが、フォアへの飛びつきも苦し紛れではなく余裕がありますね。
自分は後陣からの強烈なバックドライブに惹かれました。もっとも、バック表の自分には絶対にできそうもないですが(笑)
卓球主義さん
なるほど確かにリーチ長いですねー。
スタイルに合わせて腕が進化した可能性もありますね 笑
仰るように、飛び付いても余裕があり、そのあとにバック側を突かれてもバックドライブで豪快に返すという隙の無さ。凄すぎますね。
バック表で中後陣卓球をマスターすれば、一躍注目の的になりますね。
ペン表の田崎さんの例もあるので、ぜひチャレンジを!(笑)
優雅さと豪快さを併せ持ったスタイルですね。
現代卓球でも十分通用するんじゃないかと思います。
ラケットマンさん
団体のチームメイトだったら安心して見てられますね。
世界チャンピオンになるのは難しそうですが、今の世界トップレベルでもバリバリ通用すると思いますね。
同じようなタイプの選手をアペルグレンが育成してくれることを期待したいです 笑
僕も台から下がる癖があるので、治せと言われたらアペルグレン選手もやってますけどーとか言ってみます。笑
バックのロビングが全然入らなくなってしまいました。
ひたすらメイスと水谷のロビング見てます。笑
シェーク裏裏野郎さん
「それなら仕方ないな」と許してもらえる可能性は極めて低いかと思われます 笑
メイスもアペルグレンの流れを汲んでいると言われる選手の1人ですね。
水谷、メイス、シュシン、アペルグレン、みんな左利きというのは偶然ではない何かがあるのかもw。
表ソフトだと下がると厳しいです。
飛距離やドライブが掛かりにくいという事から、下げられたら反転してどちらも裏ソフトで打たないとダメです。
最近裏裏ラケット使ってて下がる事が有るので、その癖のまま表ソフトラケットで下がっちゃうと「アチャ」ってなっちゃいます(笑)
でこさん
さすがに表ソフトだと、反転するか裏面で打つかしないと盛り返しはほぼ不可能ですよね。
そう考えると劉国梁のプレーはやっぱり凄いなと改めて感じます。
回転系表ソフトでドライブを打てるようになれば「アチャ」ってなる失敗もなくなるかもしれませんね(笑)
下がってプレイ出来る人、尊敬します(笑)
移動範囲が増えるため、予測速度も移動速度も相当要りますよね。
最近、裏裏で試しては見たのですが…下がるのを前提でカーボンでの挑戦でしたが、前陣についた時のオーバーさせない事に気を使いますし、何よりしんどいです(笑)
今夜の練習では、久しぶりに元のラケットに戻して打ちました。
F表B裏ですが、こちらの方が自分には向いているようです。
バックのミズノGF-T40はスピン性能に長けていて上げやすいので楽にプレイ出来ます。
フォアのスペクトルレッドとのスピン差とピッチの違いで、相手もやりにくいようです。
でこさん
私もちょっとでも下がるとプレーできなくなるので下がってプレーできる人は凄いなと思います。
飛ぶラケットでの前陣プレーは大変そうですね(笑)
ラケットの組み合わせと自分のプレースタイルの相性を見つけることが卓球では重要なポイントになりますからね。これが意外に難しいですがw
表選手がたまに裏を使ってドライブの引き合いなんかすると気持ちいいんですよねぇ。
かといって裏では試合になかなか勝てないので、表と裏の組み合わせで相手を戸惑わせることが勝利への道となります。
私もこのスタイルで鋭意修行中です 笑
私もペン表なのですが、アペルグレンのスタイルは対戦したくないですね。
カットマンと対戦するかのごとく、打てども打てども返球されるし、かといって攻撃の手を緩めると相手からも攻めて来るし。
ストップを上手く使って前後に攻めるしかない感じですかね?
ファンとして見るには、ダイナミックに動く割にはボールのタッチは柔らかく、楽しめますよね!
ともピコさん
対戦するとしたらやっかいな相手ですよね!
仰るように前後の揺さぶりが攻略のカギになるかと思います。
ストップもそうですが、ドロップショット的な台上で2バウンドするくらいのショートも有効だと思います。
私はこの技が得意なのでこれで攻略すると思いますね。
しかしアペルグレンほどの天才相手だと通用しないでしょうけど(笑)