卓球児童文学 『どんまい!卓球部』

本日は、先日ご紹介した児童文学『ふぁいと!卓球部』の続編をご紹介する。

※前回の記事はコチラです

どんまい!卓球部
横沢 彰
新日本出版社
2011-05

 


前回は内容を濁して書きましたが、今回はネタバレを含んでおりますので、宜しくどうぞ。

 

前作で「体育館を使わせてもらえる権利」をかけて女子卓球部と勝負して負けてしまった弱小男子卓球部に、不良生徒の2人が入部するところから物語りはスタート。

女子卓球部にリベンジするために練習の日々が始まるのだが、7人揃ってランニングをしている時、さっそく不良生徒がかつての仲間の不良生徒とトラブルを起こす。

不良生徒の入部を快く思っていなかった卓球部員の小山くんがやりきれない思いを叫ぶ。

『ぼくは、平和主義者なんだ。平和に楽しく、ただ卓球をやっていたかったのに』

なんだかキュンときますねこの台詞。わかるぞ小山くん。

男子卓球部の練習場所は体育館のステージ脇の倉庫の中(台は1台だけ)なのであるが、さすがに7人もいると練習の効率が悪い。
そこで、7人で無駄なく練習できるうまい方法を考え出し、益々気合を入れて特訓に励む。

 

そして女子卓球部との2度目の対決の日がやってくる。

7人同士のシングルス対決で、惜しくも4-3で敗れてしまう。

後日、ミーティングの席で不良部員の大須賀くんが、女子卓球部からは勝負に関係なく男子部員が体育館を使ってもいいという許可が出ているので、もう倉庫から出ようと提案。

けれど、飛山拓(主人公)は、負けたままでは悔しいから女子に勝つまでは倉庫に残ると宣言。

男子卓球部は翌日から、体育館組と倉庫組に分かれて練習することとなる。

ぎくしゃくし始めた男子卓球部は、ここからさらに分裂し、2人の部員が放課後こっそり教室で練習をし始める。

この2人、複数の机をくっつけて、ネットの代わりに何冊かの国語辞典を立てて並べ、即席に作った卓球台で練習をしていたのだ。

なんともいじらしいではないか・・・。

 

いろいろありながらも何とかひとつにまとまり、いよいよ女子卓球部とのラスト対決の日がやってくる。

細かくは書かないが、結論から言うと、男子卓球部は見事に勝利する。

飛山拓は夕ごはんを食べながら嬉しそうに両親に報告。

「とうとう体育館デビューか」とお父さんは感慨深げに言うが、お母さんは関心なさそうに、こう言い放った。

「部活を体育館でやるなんて、あたりまえでしょ」

ごもっとも!

でもまあとにかく、倉庫から出られて良かった。

本作のラストは、飛山拓がスポーツ店へ「いよいよ自分のラケットを買いに行く」というシーンである。

マイラケット持ってなかったんかい!

誰のラケットを使っていたんだろう?(まいっか)

ちなみに戦型は「シェークハンドドライブ主戦型」に決めたそうだ。

飛山拓と一緒にラケットを買いに行く純太(いじめられっ子で泣き虫の卓球部員)は、中ペンラケットに粒高ラバーを貼るという。

なんて渋い戦型!

私の中学生時代のチームメイトにも1人この戦型がいたが、男子に限らず、今は女子もペンの粒高はあまりいなくなってしまったように思う。

ペンの粒高ってかっちょええのよねぇ、粒高でブロックやプッシュしながらクルクル反転させてドライブやスマッシュを打つ。たまに粒高でスマッシュしたりもしてね、変幻自在で観ていて非常に面白いのよね。

そんな戦型が物語の中でどういう戦いをみせてくれるのか、本当に楽しみである。

 

というわけで、第三弾からは体育館での練習ということになる。
さて、どうなることか。

続きが気になります。第三弾もさっそく読まなきゃいけませんな。

最後に、私が現役の頃に世界のトップクラスであったペン粒高の選手の動画を紹介しようと思ったのだが、発見できませんでした・・・シュン・・・。
チャイポアとチンシカ(漢字忘れた)という選手だったんですけどね。
めっちゃ凄かったんだけどなぁ・・・。

暗くなってしまってスミマセン。
それではまた!

2 件のコメント

  • リンさま
    私もやってました!ビデオテープ(笑)
    本より倒れにくいんですよねぇ、確か。
    スマッシュが直撃したら壊れたんじゃないかとヒヤッとしました(^^)

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