全日本卓球の最終日、観戦して来ました。
今回から大会最終日は台を一台だけ使用して進行するカタチとなったため、一試合ずつじっくり観ることができたので良かったが、大勢の報道陣のカメラも、観客の視線も自分たちの試合だけに向けられているという状況の中で試合をする選手は、緊張して硬くなってしまわないだろうかと余計な心配をしてしまった。
サーブミスをした際の「あぁ~」という溜め息もはっきりと聞こえてしまうほどの静寂の中で行われた本日一試合目の、石川佳純と前田美優(インターハイチャンピオン)の対決は、いきなりゲームオールの激戦となった。
09年の全日本ジュニア以来の2人の対決は、ゲームカウント1-3からの逆転で石川が勝利した。
決勝戦は石川佳純VS森薗美咲の、同い年対決。
石川は、森薗が得意とするフォアハンドドライブを打たせない戦術を展開し、自分がフォアハンドで積極的に攻めていった。台から下げられても中陣から強烈なフォアハンドドライブで返すなど、石川のフォアハンド攻撃が光っていた。
森薗は途中から攻め方が単調になってしまったのが残念(卓球FMの解説の梅村さんは「サーブの位置を変えた方がいい」と言っていた)。
国際大会で多くの経験を積んだ石川がやはり一枚も二枚もうわてだった。
4-1で森薗を破った石川は、ダブルス、混合ダブルスと合わせて、54大会ぶりの3冠(史上2人目)に輝いた。
【平成26年度全日本選手権大会速報】石川佳純、森薗破り2連覇&三冠達成! http://t.co/ceoXOTnciR #takkyu #卓球 #全日本卓球 http://t.co/0eyLnWjDK7
男子の準決勝の一試合目は、水谷隼と岸川聖也の対戦。久しぶりにベスト4に進出した岸川に期待したが、水谷の圧倒的な攻撃力の前に4-0で沈んだ。
準決勝のもう一試合は、2回戦からの登場で勝ち上がって来た神巧也が、明治大学の後輩で同部屋の丹羽孝希との同門対決を制した。
神は普段はチキータをあまり使わない選手だが、丹羽との試合では途中からチキータを多用し、丹羽は対応できていないようだった。両ハンドフルスイングのぶんぶん丸の神は気合いで攻め続け、4-3で丹羽に勝利した。
ノーシードから破竹の快進撃で決勝まで勝ち上がって来た神の勢いと気迫は凄まじいものがあった。1ゲーム目からフォアハンドを中心にガンガン攻め立てて水谷を圧倒していたが、8-4から逆転を許してしまったのが悔やまれる。
その後も調子を乱すことなく、強烈なフォアハンドドライブやスマッシュを打ち込んでいったが、水谷の鉄壁のブロックと神業的カウンターによってことごとく弾き返され、ストレート負けを喫した。
水谷はフォアハンドもバックハンドも確実にパワーアップしていた。台からあまり下がることなく、前の方で早いピッチで強烈なフォアハンドを打ちまくるその超攻撃的なスタイルはまさしく、進化した「ニュー水谷」であった。
卓球FMの解説では、
坂本「水谷は手があり過ぎる」
アナウンサー「千手観音のよう」
といったやりとりがあったほど、水谷の、あの手この手の波状攻撃は凄まじかった。
ただ、ゲームカウントは4-0ではあったが、内容的には見ごたえ十分の激戦であった。
今年からシチズンに入社する神巧也に、期待せずにはいられない!
水谷はこれで7度目の全日本優勝だが、斎藤清の持つ8度優勝の記録を塗り替えるのも時間の問題だろう。
【平成26年度全日本選手権大会速報】速報! 卓球王・水谷隼、7回目のV成る! http://t.co/6hG5Ykt5vj #takkyu #卓球 #全日本卓球 http://t.co/ybHbaFDO8U
コメントを残す