個性派&技巧派、M.カールソンの卓球

 

ブログ移転作業中はまったく試合動画が観られなかったが、やっと気になっていた試合をチェックできた。

それはスウェーデンのM.カールソンの試合。

カールソンは、先日行われたスウェーデン・オープンにて、3回戦で丹羽孝希選手、準決勝でオフチャロフ(ドイツ)を下して決勝進出。

決勝では日本の大島裕哉選手に敗れたが、準優勝はお見事である。

カールソンはヨーロッパ選手、しかも男子選手としては珍しい「フォア表」という戦型。
これまでじっくりとカールソンの試合を観たことはなかったが、いや実に興味深いプレースタイルである。

丹羽孝希vs M.カールソン

大島裕哉vs M.カールソン

 

カールソンの基本的なプレースタイルは、
・サービスは反転して裏ソフトで出す
・フォアハンドはミート打ち
・バックハンドはドライブ

てな具合なんだけれど、まず動画を観て思うのは、「台上がうまい」ということ。

チキータはたま~にしか使わず、ほとんどストップで対応している。
相手がダブルストップで返してきたらそれをまたストップ。

厚切りジェイソン氏なら「ストップオブザイヤーあげるよ! まあそんな賞ないけどな!」と言いそうなほどのストップマスターである。

そして台上で浮いたボールに対してはフリックで弾く(強めに弾いたり流し気味に打ったり)。

この台上の細かい技術のうまさがカールソンの強さの大きなポイントなんだろうと思う。

そしてバックハンドは基本的にドライブなんだけれど、時おり見せる弾くバックハンドがこれまた効果的なんだよね。
同じスウェーデンの先輩・パーソン(91年世界王者)を彷彿とさせるんだけれど、これもまた他の選手はあまり使わない技術だ。

このバックドライブと表ソフトのミート打ちを織り交ぜた攻撃は球質の差が激しいから相手としては非常にやりにくい。
丹羽選手もこれにガッツリ翻弄されてしまっていたよね……。

 

そしてカールソンはかなり上背があると思われるが、普通であればその体格を生かして両ハンドドライブのパワープレイヤーとなっているところであるのに、表ソフトを使っているところに強いこだわりを感じる。
周りの人間もゴリゴリの両ハンドドライブマンになることを期待したと思うが、そこを「俺はフォア表でいく」と宣言することは、かなり勇気のいったことだったのではないだろうか、

ひょっとすると父親から「せっかく恵まれた体格に生んでやったのに、フォア表にするなら今すぐウチを出て行け!」と勘当された過去があるかもしれない。

フォア表といい、弾くバックハンドといい、似たようなプレースタイルが多いヨーロッパ卓球界の中で個性を光らせるM.カールソン。

親から勘当されてまで(勝手な推察だが)自分のこだわりスタイルを貫くカールソンの姿勢は、多くの選手が見習わなければいけないのではないだろうか。

パワーとスピードで勝負するフォア表の男子選手が日本にも登場することを期待したい。
体格に恵まれ、みなぎるパワーがあったとしても、ドライブマンになることだけが生きる道ではないのだから。

 

 

12 件のコメント

  • おお、まさに今自分が中ペンで目指しているプレーそのものじゃないですか!
    カールソン、名前は知ってましたがこんな面白いプレーヤーでしたか。
    参考にさせてもらいます。
    バックに来た玉は裏面ループドライブで浮かせてフォアハンドスマッシュで決めたいのです。
    卓球娘のあがりちゃんとはちょうど真逆のプレーをしたいのです。

    • つぐさん
      ほんと面白いプレーですよねぇ。
      コンパクトなスイングなんだけれど、スイングスピードが速くてめっちゃパワフルです。
      裏面ループでフォアハンドスマッシュ、私も是が非でもマスターしたいプレーですね。
      灼熱の中ペンおじさんの目指すべき理想のスタイルです(笑)。

  • 男性で恵まれた身体でしかもフォア表って凄い拘りを感じます
    逆なら良く有るスタイルなんですがフォア表は滅多にみないです
    そこまでする理由が気になりますね

    • つばきさん
      お、確かに理由は気になりますね。
      強制的なのか自主的なのか?
      あの体格ならではのパワーファイター系のフォア表なので唯一無二ですね。
      新しいジャンルを拓いたとも言えますね。
      メダリストになってほしいw

  • カールソン改めファルク選手、世界卓球の決勝まで行きましたね。
    決勝の馬龍との実力差はかなりあったようにも感じますが、フォア表での世界2位は表ユーザーとして非常に勇気付けられました。

    • 卓球主義さん
      いやほんとびっくり&興奮しましたね!
      これほど嬉しいことはないです。
      ヨーロッパ選手独特のパワー速攻は感動ものです。
      みごとに表マン・ミートマンの可能性を示してくれました。
      この影響で表マン・ミートマンが増えることを期待したいです。

  • ファルク選手はT2で監督をしていた江加良監督からスマッシュのアドバイスをうけていたそうです。コンパクトなスイングですが安定していました。台上技術、バックハンドも安定してたので今回の結果になったのでしょう。
    スウェーデンの選手はハンマースマッシュのヨハンソン、一時バック表ソフトに転向したステラン ベンクソン、強烈なバックハンドスマッシュの名手のパーソンとスマッシュを使いこなすDNAが受け継がれていますね。

    • 青いスペクトルさん
      江加良からスマッシュのアドバイスを受けてたんですか!?
      江加良ファンの私としてはそれだけで興奮する情報です。
      表の技術をアドバイスできる人はあまりいませんから、表のレジェンドに教えてもらえたというその事実だけでちょっと強くなれそうな気がしますね。

      パーソンのバックハンドスマッシュは知っていましたが、他にもスマッシュの名手がいたのですね!
      そのDNAは絶やしてほしくはないですね。
      中国の回転卓球への対抗手段として有効な気がします。
      できればスウェーデンからペン表が現れることを願いたいものです。

  • スウェーデンの卓球協会は荻村さんが技術指導した縁で、有望な若手を日本へ卓球留学させたそうです。その中の1人がステラン ベンクソンで、71年の名古屋大会の決勝で伊藤選手に勝利して18歳で優勝しました。73年の団体優勝にも貢献しています。
    荻村さんは後のワルドナー、パーソンによるスウェーデン卓球全盛の基礎を作ったのかもしれませんね。

    • 青いスペクトルさん
      荻村さんも強烈なスマッシュを持っていた人らしいので、スウェーデン卓球のスマッシュを使いこなすDNAは荻村さんのおかげということもできるかもしれませんね!
      卓球を盛り上げるためには他国の選手でも徹底的に指導するという荻村さんの姿勢は見事ですよね。
      それにしても18歳で世界チャンプになるベンクソンはすごいですね。
      一時バック表にしてたのは知りませんでしたが、この表ソフトのDNAがファルクに受け継がれているのかもしれませんね。

  • 日本の選手で世界チャンピオンになった選手は、荻村さん、田中さん、長谷川さん、伊藤さん、河野さん、小野さん みんなスマッシュの名手でしたね。
    ただ最近の日本の卓球は、ドライブが主流になっているので少しさびしいですね。
    40mm プラボールになってドライブのスピードと威力がでにくくなっているので、スマッシュの技術を見直し、DNAとして受け継いでいってほしいです。

    • 青いスペクトルさん
      まさに歴代名選手はスマッシュマンばかりですよねぇ。
      今は女子の伊東ミマちゃんがスマッシュDNAを受け継いでいる感じですね。
      唯一中国選手と互角に戦っているところを見るとやはりミートマンの可能性を感じます。
      男子でそういうミートマンが出てくることを願いたいですね。切に切に(笑)

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