衝撃の新星・孫穎莎はミウちゃんのコピー選手から女子版樊振東へ

 

仕事のため観に行けなかったジャパン・オープンが終わって、やっと動画で試合を確認。

いったい馬龍の強さはどうなっているんだとその王者っぷりに半ばあきれてしまったのであるが、そんな驚きをも吹っ飛ばすビッグな驚きがあった。

それが、女子シングルスで孫穎莎選手が衝撃的な優勝を飾ったことである。
ゲームカウント3-1で陳夢がリードしたときには、やっぱり陳夢は強いなぁなんて呑気に観ていたんだけれど、あれよあれよという間に追いついて、逆転で優勝してしまったのである。

 

私はこの選手のことをまったく知らなかったんだけれど、2000年生まれの16歳だそうで、日本の黄金世代(平野・伊藤・早田)と同じ世代の選手ってんだから、これまたとんでもない怪物候補が現れたものだ。

若いのに闘志を前面に押し出すのではなく、冷静で淡々とした試合運びをしているところも不気味。
この若さで冷静さも備わっているのかと思うとなんとも恐ろしい。

技術的にはバックハンドがめちゃくちゃうまいなと感じたが、フォアハンドの剛腕ぶりも相当えげつない。
小柄なのに肉付きが良くて両ハンドでガンガン振ってくるこのスタイルは日本にはいないタイプで、中国卓球の恐ろしさがクンクンに詰まっている選手である。

 

先の世界選手権では、プレースタイルや体格が似ているってことで平野美宇選手のコピー選手として、代表選手たちの練習相手を務めたそうであるが、正直あまり平野選手には似ていないと思う。

それよりもプレースタイルが似ているのは樊振東ではないかと思う。
だってまずなによりね、顔と髪形が似てるじゃない。

そんでこれからもっとパワーとテクニックが向上すれば、プレースタイルもかなり樊振東的になるのではないかと思うんだよね。
顔・髪形・そしてプレータイルが似ているとなれば、もはや完全に女子版樊振東ではないか。

ひょっとしたら樊振東に憧れていて、寄せにいっているのかもしれない。

石川佳純選手は元世界女王の王楠選手に憧れるあまり、子供の頃はプレースタイルはもちろんのこと、髪形や歩き方まで真似ていたそうであるが、孫穎莎選手も同じなのではないかと。

つまり「形から入るにはまず髪型からね」と美容室に駆け込み、持参した卓球雑誌を見せながら「樊振東選手みたいにしてください」と言ったのではないだろうか。

憧れの選手を真似るのは強くなるためにとても有効な方法であるので、そうやって形から入り、身も心もプレースタイルも真似ているうちにだんだん実力も伸びていったのではなかろうか、なんて思う。

 

今大会ではダブルスのタイトルも獲って2冠王となった孫穎莎選手。

近い将来、女子版樊振東というモンスターが中国代表のエースとして世界の卓球界の頂点に君臨するかもしれない。
日本卓球界にとってはあまりに恐ろしい未来ではないか。

しかしそこは孫穎莎選手も女の子。

オシャレに目覚め、髪の毛を伸ばして茶髪に染めたりなんかして樊振東から遠ざかってしまったとき、卓球もきっと伸び悩むことだろう。

日本卓球界としてはありがたいが、卓球ファンとしてはそれは残念である。
ぜひともそのままストイックに樊振東スタイルを極めてほしいものだ。

そんなわけで、真面目な話、強い選手を髪形から何からすべて真似るというのは強くなるうえで有効な方法であると思うので、若い人たちにはオススメの方法である。

とは言え、張継科が好きだからといって、中高生がタトゥーを入れようなんて思っちゃいかんよ、ということだけは強く言っておきます。

 

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10 件のコメント

  • 日本の若手が伸びているなら他の国の若手も伸びていてもおかしくはないですよね。
    しかし中国は層が厚いですね笑
    馬龍がもし引退しても樊振東がいますしね!
    まだまだ卓球帝国の牙城は崩れませんね・・・

    • シェーク裏裏野郎さん
      中国の若手は16歳くらいから頭角を現し始めますからねぇ。
      ここからますます怖い存在になると思います。
      樊振東時代は長期政権になりそうな予感がします。
      日本は当分勝てそうな雰囲気がないですよね(涙)
      あと韓国も伸びてきてますからね!
      男子は韓国も強力なライバルとなりそうですww

  • ジャパンオープンか今年もやりましたね
    この季節になる度塩野選手の活躍が目に浮かびます
    女子版ファンシントウまさにプレーの男性化と言ったところでしょうか
    そういう意味では劉詩文選手なんかはそうですよね

    • しんこうしんこうさん
      毎年ドラマがある大会ですよね。
      来年はたしか九州で開催なんで、見逃したのが悔やまれます。
      中国の女子選手は体つきが違いますからね。
      どんなトレーニングをしてるのか非常に気になるところです。
      フィジカルの差を埋めないと日本選手が対抗するのは厳しそうですねw

  • 会場にいたんですが、友人達と「スンインシャ、ファンジェンドンに似すぎ!」って盛り上がってました(笑)
    髪型とかもそうですが、フォアハンドの全身を使った大きなスイングがファンジェンドンそっくりでした、バックスイングの取り方とかも。
    バックハンドのヘッドをかなり立てた打ち方もしていたので、ファンジェンドンのプレーを恐らく本人も参考にしているんじゃないかと思いますね。

    丁寧とかも男子っほい卓球をしますが、まさに「男子卓球」でしたね。
    ワンマンユもチェンメンも、スンインシャよフォアハンドの攻略が出来なかったことが敗因の一つに感じました、バックハンドは彼女達の方が強く見えたので。

    • しろーとさん
      おお、ひょっとしてそう思ってるのは自分だけじゃないかとちょっと不安でしたが、安心しました(笑)。
      フォアハンドの大きな打ち方、似てますよねぇ。
      「ヘッドをかなり立てたバックハンド」なるほど、そういうところも似ている部分なんですね。

      男子化してきていると言われる中国女子卓球ですが、仰るように、丁寧よりもさらに「ザ・男子卓球」だと思います。
      16歳でこのレベルであれば、将来が楽しみです。
      わりと小柄なようなので、できればもう少し身長が伸びるともっとパワフルになってさらに面白い卓球になると思いますね。

  • 今回のジャパンオープンはあまり見れなかったんですが、そんな選手がいたんですね!
    女子はピッチ、男子はパワー、のような事はよく言いますが、最近の中国女子を見ると明らかに男子中堅選手以上のパワーをもってますよね。こういう時代だからこそピッチの平野選手には頑張って欲しいです。
    東京五輪から混合ダブルスが種目に入る事になりましたが、孫穎莎と樊振東のペアが見れたりすると良いですね(笑)

    • 卓球主義さん
      まさに男子以上のパワーですよね!
      今のところ平野選手のピッチくらいしか対抗手段がない感じかしますよね。
      パワーで対抗できる選手が出てくると面白いんですけど。

      孫穎莎と樊振東のダブルスは面白いですね!
      どっちが打ったかわからなくなっりして(笑)

  • 80年代のヨーロッパ卓球が”パワー”で隆盛を極めていた時代に、中国は”変化と速さ”で対抗しました。かたや日本は時代錯誤な”スケールの大きさ”とやらに囚われ、ペンもシェークも目指すは”オールフォア”。特にペンホルダーでバックハンド技術の優れた選手はほとんど無視されていたように思います。河野さんが世界チャンピオンになった時でさえ、「河野の卓球はスケールが小さい」呼ばわりです。

    話が脱線しました。パワーにパワーで対抗できればいいのでしょうが、日本選手のフィジカルでは難しいのかな、と思います。ならばどうすれば。そのヒントが平野、伊藤両選手のピッチにあるのでは、とも思うのですが。

    • 不滅の表ソフトさん
      卓球界のプレースタイルの変遷を改めてたどるといろいろと見えてきますね。
      河野さんの卓球が「スケールが小さい」と言われていたとは驚きです。
      革新的すぎて周りの理解が追い付かなかったのかもしれませんね(そう信じたい)。

      パワー対パワーのがっぷり四つでは日本選手は厳しいのが現実だと思います。
      希望の光はやはりミウミマのような「速さ」でしょうが、中国選手と比べるとフィジカルの差がありすぎて最後まで押しきれない印象です。
      中国選手ほどではないにしろ、もう少しパワーをつけて、そこにあのピッチが加われば十分に対抗できるのではないかと思います。

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