卓球王国を読む 2018年2月号

 

今月号はサンタさんにお願いしようと思ってたけど、待ちきれずに本屋さんで買ってきました。

 

卓球王国 2018年 02 月号 [雑誌]

 

相手の心をへし折るキル・カウンター

2月号の注目企画はコチラ。

【インタビュー】
丹羽孝希
【技術特集】
徹底解剖! 強者のスーパーテク VOL.8
丹羽孝希のキル・カウンター

今年の4月にプロ選手となり、それ以降順調に結果を積み重ね、11月の世界ランキングでは自己最高位の5位となった丹羽孝希選手。
そんな日本選手の中でいま最も充実しているとも言える丹羽選手のインタビュー&技術特集が今回の目玉。

気になるのは「キル・カウンター」という言葉。
これがボクシング用語だったら間違いなく食らった選手はあの世行きだと思うが、卓球用語なので死者が出ることはないだろう。

どんな技なのかというと、「カウンタードライブの威力を増大させて、一撃で得点を奪う超攻撃的なテクニック」である。
世界でも類を見ないほど早いライジングをとらえる電光石火のキル・カウンターを、丹羽選手本人の解説で紹介しているのが今回の企画。

丹羽選手はループドライブとスピードドライブに対するカウンタードライブのポイントについてそれぞれ解説しているが、例えばスピードドライブをカウンターする場合のポイントをこう解説している。

(前略)
・スピードドライブのカウンターは時間的な余裕がないので、スイングは小さくなります。ぼくの場合、下半身のことはほとんど意識していなくて、気をつけているのは上半身。とりわけ左腕の前腕を強く意識してスイングしています。
・スピードドライブに対しては、スイングはコンパクトになるので台の近くで打球します。バウンドの上昇期から遅くても頂点をとらえて、インパクトの瞬間に力を入れてドライブの威力に押されないようにしています。
・コースはストレートに打つほうが簡単です。クロスに打つこともできますが、速いドライブをクロスに引っ張ってカウンターするのはかなり高度な技術が必要になります。スピードドライブのカウンターはハイレベルなテクニックが要求されますが、攻撃力が高いので得点率が上がります。

 

時には手打ちにも見える丹羽選手のカウンタードライブであるが、下半身をほとんど意識していないからこそあれほどのライジングカウンタードライブが打てるということなんだね。

なるほど。納得である。

他にも、スイングの方向、打球点、台との距離、ボールのどこを打つのか、などなど、ループドライブとスピードドライブの打ち方の違いを解説してくれているので、丹羽選手のような前陣速攻卓球を目指している人には必読の企画である。

また、今月号のグッズ特集『今、この用具が熱い!vol.8』では、『V>15(エキストラ&リンバー)』について特集しており、丹羽選手の影響がいかに売り上げに影響しているか(丹羽選手は両面に『V>15 エキストラ』を使用)、そして丹羽選手本人の『V>15 エキストラ』に対する評価などが掲載されている。
こちらも要チェックである。

 

必殺レシーブ『ヴィアグロ』

もう1つの注目企画はコチラである。

【インタビュー】
シモン・ゴーズィ
【技術特集】
世界に学べ!最強の得点術
vol.6 シモン・ゴーズィ

10月のワールドカップで水谷選手を破ってベスト4に入り、11月の世界ランキングではトップ10入りを果たしたシモン・ゴーズィのインタビュー&技術特集である。

ここでは技術特集の方を取り上げるが、今回は、先月号で特集した、ゴーズィ選手が腕を磨いているドイツの虎の穴・LMCのコーチである、ジャン-ロネ・モウニーが、今ヨーロッパ勢で最も勢いがある若武者・ゴーズィの強さの秘密は何なのかを解説するという内容である。

技術のバリエーションが多いというゴーズィの最強の得点術を3つ紹介しているが、特に目を引くのが「ヴィアグロ」という技術である。

モウニーコーチが「世界的にも稀有なグッドレシーバー」と評するほどレシーブの能力が高いゴーズィ。
そのゴーズィの必殺レシーブが「ヴィアグロ」であるが、日本語でいうところの「逆横チキータ(逆チキータ)」のことである。

ワールドカップで水谷選手相手と対戦した時に放った逆チキータの威力があまりにも凄すぎて驚いたのは私だけではないと思う。
解説者は「ゴジータ」と言っていたが、これを「ヴィアグロ(フランス語でカンマのこと)」というらしい。

モウニーコーチによると、あのスーパーえげつないレシーブのポイントは2つ。

・バックツッツキの体勢で構えておき、ボールを体の近くまで引きつける
・ヘッドを下に回すようにしてラケットを上方向に振り上げ、横上回転をかける

 

ゴーズィはチキータとヴィアグロを併用して相手を崩して先手を奪えることが強みだとダウニーコーチは語る。

チキータが広まったことで最近はチキータが以前ほど有効な技術ではなくなってきていると聞くが、だからこそこれからの時代は逆チキータをマスターすることが重要になると思われる。

お手本にするのはゴーズィしかあるまい。

 

というわけで、今月号の2大注目企画を取り上げたが、もちろん他にもいろいろと読みどころはあって、用具好きにはたまらない「ベストギア・オブ・ザ・イヤー2017」の結果発表や、全日本好きにはたまらない「全日本大予想」も載っている。

昨日の夜、「全日本大予想」に掲載されているスーパーシードの表をつまみにしてハイボールを呑みつつ決勝進出者を予想していたら、いつの間にか2時間も経っていた。

それだけ時間をかけて結局答えは出なかったが、今年あたりは丹羽選手が何かサプライズをやってくれそうな気がする。

そう思うのは今月号の特集記事を読んだからだろうか。
キル・カウンターで全日本を引っ掻き回している姿が目に浮かぶ。

いやぁ、全日本が待ち遠しい。

 

以上、2月号でした。

 

6 件のコメント

  • 「男子卓球の真実」という、青森山田学園の練習を当時の板垣監督が解説するDVDで、高校時代の丹羽選手のフットワークについて、「上半身は打球、下半身は移動と完全に分業しており、『動きながら打つ』という概念は無い」と解説されていた記憶があります。考えてみると、
    ① 上半身と下半身の両方を連動させる
    ② 上半身に限定する
    では、威力こそ①の方が上でしょうが、正確性と「準備→打球→戻り」の所要時間は②に軍配が上がります。オフチャロフやフレイタスのように中陣を主戦場にする選手は①を採用するのでしょうが、前陣メインでは②の方が優秀と丹羽選手は判断したのではないでしょうか。

    • Kさん
      「上半身と下半身の分業」これは非常に興味深い考え方ですねぇ。
      たとえ前陣でも手打ちのようになる打ち方は指導者から注意されがちですが、あれだけの速攻卓球を可能にするためにはそういう考えが必要ということですね。
      小柄な選手が活躍するために試行錯誤してたどり着いたスタイルなのでしょう。
      私も前陣選手として参考にしたいと思います。
      それにしても「男子卓球の真実」というDVDは何とも面白そうですねぇ。
      さっそくアマゾンで調べてみます 笑

  • お久しぶりです。
    自分も身体が小さいので丹羽選手のスタイルは参考になりますね。
    裏面チキータはやっと形になりましたが、ヴィアグロをペンでやるなら表面でやるしかないですかねー。
    ペコがアニメでやってたからやってみたいんですが、手首を骨折しそうです。

    • つぐさん
      お久しぶりですー。
      私も小柄なんでお気持ちよくわかります。
      裏面でのヴィアグロは難しそうですね。
      でも裏面と表面の両方でそれができたら相手としたらやりずらいでしょうね。
      裏面チキータがいっこうに身に付かない私としては、表面のヴィアグロはぜひともマスターしたいところです。
      裏面でチャレンジして手首がぶっ壊れたら嫌ですからね 笑

  • ヴィアグロの凄いところは
    バックツッツキの体制で構えているので
    攻撃が読み辛いですよね

    水谷選手が負けてしまった理由が納得…

    • しんこうしんこうさん
      何気ない体勢から急にくるから相手はビビるでしょうね。
      モアガドもそうですが、ヨーロッパ選手はトリッキーな技を駆使する選手が多いですよねぇ。
      日本人だと丹羽選手がそうだと思いますが、だからこそ観ていて面白いですね。

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