初めてWRMへ行ってきたよ。卓球本を借りるという不思議な展開になったよ

2日前の話である。

仕事の帰りに高田馬場駅で下車して国際卓球へ行った。

私は今、シューズを探している真っ最中で、定番から新作まで一通りネットで調べて候補を絞ったんだけれど、素足感覚かクッション性重視か、なんて実際に見てみなければわからないということで、国際卓球に確認しに行ったのである。

一通り確認して店を出て、さて、せっかくだからWRM(ワールドラバーマーケット)に行ってみようかなと思った。
一度行ってみたいと思いながら、なかなか行く機会がなかったんだけれど、前に「山手卓球」で練習した帰り道に練習パートナーが「あそこがWRMですよ」と教えてくれたことがあったので、場所は知っていた。

WRM高田馬場店は、駅から1分くらいのところにあったが、そこは普通に歩いていても気付かないような「知る人ぞ知る路地裏の焼き鳥屋」がありそうな感じの場所にあった。
小さな雑居ビルのような建物の3階にあるってことで、私はぴょこぴょこと3階まで上がっていった。
最上階が3階で、そこに扉があったんだけれど、磨りガラス?(だったかな?)のため、中の様子がうかがえないようになっていた(足元は見えるが)。

実に独特の雰囲気を醸し出しているではないか。
いったい店内はどんな感じになっているのだろうか。
ひょっこり中へ入っていって、何かしら独自のシステムがあって、それがわからないために気まずい思いをしないだろうか、なんて思っちゃう。
私はすぐにこういうことを考えてしまうタイプで、思えばYoYo TAKKYUに初めて行った時も、中に入るまでに時間がかかったっけ。

私はお店の雰囲気がどんな感じなのかを知りたくて、スマホを取り出し「WRMへ行ってきた」で検索してみた(早よ入れよ)。
すると、私がいつも読んでいるしろのたつみさんの卓球ブログがヒットした。

コチラの記事→WRM高田馬場店への行き方

初めてWRM高田馬場店へ行ったということが書いてあって、しろのさんはラバーの試打をして、用具のことを店員さんと1時間以上喋り、楽しいひとときを過ごしたと書いてある。
なかなか良さげな雰囲気でないの。私も店員さんとお喋りがしたいぞ。

しろのさんのブログのおかげでなんとなく気分が落ち着いたので「そんじゃ、いくべ」ってんで改めて扉に歩を進めた。

扉を開けると、店内には2人の男性がいて、1人は電話をしており、もう1人はラケットか何かをいじっていた。
私が入店しても「いらっしゃいませ」の言葉はなかった。
このことから考えられることは次の3つ。

①電話をしていない人はお客さんであり、当然「いらっしゃいませ」を言うことはなく、電話をしているが店員さんであるが会話中のため「いらっしゃいませ」が言えない。

②2人とも店員だが、あまりにもシャイ過ぎて「いらっしゃいませ」が言えない

③WRMでは独自のルールを採用しており、客の方が「いらっしゃいましたー!」と言わなければいけない。

可能性としては①かなと思ったんだけれど、やはりそうであった。
電話をしていた店員さんはとってもお若い人(21~22歳くらいに見える)で、もう1人はよく見たら高校生と思しきお客さんであった。

店内はそれほど広くはなく、一般的な卓球ショップとは違い、たくさんの商品がズラッと並べられているわけでもなく、ごくごくシンプルな作りで、やはりそこには独特の雰囲気が漂っていた。
私はとりあえずラケットの棚の前に移動し、なんとなくぼーっと眺めてからの、ラバーの棚の前へ移動。
そしてそこから、WRMが出しているDVDシリーズが並ぶ棚の前に進む。

DVDを手に取りながら一通りチェックしていると新たなお客さんが1人入ってきて、店内の客は3人に。
ふと見ると、DVDの下の棚に、卓球本が並んでいることに気付く。
どれも古いものばかりで、これは戦前に出版したのか? というような骨董本まであった。
ウヒョ、私は興奮し、鼻息を荒くさせながら1冊ずつガン見していった。

さらっと気になる本をチェックした後、隣の棚にあったフリーペーパー「TAKZINE」をチェック。
で、とりあえず一通りのことはやって(なんもやってねぇけどね)、手持ちぶさたになってしまった。

他の2人はテキパキとラバーを選んでいるようであったが、そもそも私は何か買いたいものがあって来たわけではなく、どんな感じのお店なのかちょっこし覗いてみようと思って来ただけの、いわゆる素見(ひやかし)客なのである。

けれどこれ以上挙動不審な塩梅で店内に佇んでいるわけにはいかないので「ラバーでも買っていこうかな」なんて思った。
がしかし、どのラバーも独特過ぎて、知識ゼロのノープラン野郎にはさっぱりわからなかった。
ラケットも同様である。

チーン、である。
完全にやることがなくなってしまった。どないしょ。

こうなりゃまたスマホを取り出してササッと検索してみようか。
するとまたしろのさんのブログがヒットして「WRMの店内でやることがなくなった時に最適な1人遊び3選」なんていう奇跡的な記事に助けられるかもしれない。

いや、いくらなんでもそれはないだろう。
そんなバカ丸出しの記事を書く卓球ブロガーなんて、私以外にいるはずがないからだ。

やっぱり今日は帰るしかないか?
いや、一言でいいから店員さんと喋りたい。

そうして私が1人でウジウジしているうち、他の2人のお客さんが帰り、店内は私と店員さんの2人きりとなった。
ノープランで来た私が、この日なにかを購入するとしたら、大昔の卓球本がちょうどいい。
だけど値段が書いていないので、売り物ではないという可能性もある。
よし、話しかけるきっかけができた。
てことで、私は尋ねてみた。

「ここにある本って、売り物ですか?」
「いえ、それは違いますね」
「ああ、違うんですね」
「何かほしいものあります?」
「ほとんど全部ほしいですねぇ」
なんて何気なく答えると、店員さんはこう言った。
「よかったら差し上げますよ」
なぬ!? 聞き間違えたか?
「え? 本当ですか?」
「はい。よかったらどうぞ」
店員さんはこちらへ来て、
「古い本ばっかりですけど」
「だからいいんですよ。貴重な本ばかりで素晴らしいです」
店員さんとちょっこし本の話をしながら、どの本をチョイスしようかと考える。
いやだけど、さすがにもらうというのは気が引ける。
「でもやっぱりもらうのはあれなんで、貸してもらうってことでもいいですか」
「はい。ぜんぜんいいですよ」
てなことになって、私は改めて本をチョイス。

で、最終的にこれに決めた。

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卓球―強くなるための基本と実戦テクニック/葛西順一(著)

 

もっと古い本はあったんだけれど、この本には往年のペン選手の記事がたくさん載っていたので、これに決めた。

こうした流れで本を借りることになった私であるが、用具の相談でもして、ラバーの1枚でも買って帰ろうかと思ったが、このあと仕事の予定があるので時間的にちょっと厳しい。

帰り際「本を借りたことをブログに書いても大丈夫ですか?」と訊くと「ぜんぜん大丈夫ですよ」と言ってくれた。

私は一応名乗っておこうかなと思ったが「ああ、ナルコさんですか、知ってますよ」と言ってもらえればよいが、見たことも聞いたこともないという可能性は高く、店員さんがダウン・タウン・ブギウギ・バンドの、港のヨーコ ・ヨコハマ・ヨコスカ的な感じで、
「面白いブログならおぼえちゃいるが  つまらないブログだと ちとわからねえな  卓球ブログを書いてる男だって  ウチにもたくさんいるからねぇ  悪いなあ  他をあたってくれよ」なんて言われたら悲しいので、名乗りはしなかった。

 

最後に私は「今度来た時、必ず何か買います」と言い残し、店を後にした。

こんな感じで私のWRM初来店話は幕を閉じるが、今回、私はなぜだか終始キョドっていて、オドオドした感じになってしまった。
だいぶ「怪しげな客」だったはずであるが、気持ちの良い対応をしてもらったうえに、卓球本まで貸してくれるなんて、本当に素敵なお店であると思った。

本を借りるということが極めて珍しいことなのか、それとも「WRMあるある」なのかはわからないが、とにかく他の卓球ショップにはない粋な計らいに、私はいたく感動したのである。

 

さて、今度WRMに行った時に何を購入しようか。

WRMにしかないような表ソフトがあればぜひとも買い求めてみたいものである。
店員さんと用具談義に花を咲かせ、試打をさせてもらい、自分に合った個性的な1枚を見つけ出す。
まさに卓球界の竜宮城。卓球とお喋りの酒池肉林。

そんなWRMならではの素敵な体験を、私も早く味わってみたいものである。

 

 

6 件のコメント

  • der-materialspezialist(マテリアルスペシャリスト)というメーカーのHELLCATなんかが自分の中では珍しいと思います

    • SPECさん
      情報ありがとうございます!
      調べてみましたが、パッケージが独特でカッコいいですねぇ。
      非常に惹かれます。
      今度行った時にこのラバーについて訊いてみたいと思います。

  • WRMさんの雰囲気は私も好きです。近くにあるものでよく行かせていただいています。わざわざにはそんな本を貸してもらうというようなことはないのですが、印象に残ったのはラバーの相談をした時に普通のお店でしたら自分のところに売っている商品を勧める(当たり前です)のにも関わらず、WRMさんで「その感じだったら国際卓球さんにある〇〇が良いと思うよ。」(ラバー名は伏せておきますが)と言われ、本当に卓球が好きなんだなと思いました。ナルコさんも次回はラバーの相談をしてみてはどうでしょうか?

    • ターゲットブルーさん
      他店の商品を勧めるのはなかなかできることじゃないですよね。
      それだけ客のことを考えているということですね。
      そしてやはりラバーの相談をするのがWRMをより楽しむための最適な方法ということですね。
      私も次行く時はラバーの相談をしたいと思います!

  • 私も最初は緊張しましたが、最近は店員さんとのお喋りを楽しむことが目的の一つになりました。1時間以上話し込んでしまうことも。接客向きの店員さんが入社してイメージが良くなりました。

    • 貴絽さん
      おお、貴絽さんもお喋りを楽しみに行っておられるのですか。
      1時間以上も話し込める卓球ショップなんて、ほんとに素敵ですよね。
      このコメントに勇気をもらいました。私もがっつり話し込んでみたいと思います。

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