ミウミマ母に学ぶ、我が子を一流卓球選手にする秘訣

 

女子のリオ五輪代表権をかけた熾烈な争いが佳境を迎えております。
世界ランキングの20位以内に5人も入っているのだからあっぱれなものですね。

このうちの4人(石川、福原、伊藤、平野)に共通しているのは、小さい頃から母親と二人三脚で卓球人生を歩んできたということ。

卓球は楽器などと同じように、小さい頃からその繊細な感覚・センスを養わなければいけないので、一流となるには低年齢で始めることが必須となっている。

我が子を卓球のトッププレイヤーに育てたいと考える親御さんは多いと思うが、実際にどのようにやっていけばいいのかわからない人も多いだろう。
今そのヒントとなるのは、やはり“ミウミマ母”のやり方だ。

このお二人、厳しい指導ということでは共通しているが、根本的な指導方針が違う。

まず伊藤母のやり方は「スパルタ教育」だ。

伊藤は幼少期に受けた母美乃りさん(39)の指導を「二度とやりたくないが、誰にも負けない強い気持ちを持つことができた」と苦笑いで振り返る。幼稚園の頃から練習時間は毎日6、7時間。時には日付が変わる深夜まで及ぶこともあった。100本連続で行うラリー練習は打法やコースごとに細かく分かれており、最後は強打で決めるのが約束だった。失敗すれば、泣くのも構わずに最初からやり直し。美乃りさんも「スパルタ教育そのもの」と語る。

    出典:http://sportsspecial.mainichi.jp/news/20150805ddm035050148000c.html

 

幼稚園児に深夜までやらせるとは超スパルタですな・・。
この時の練習が、どんな大舞台でも緊張せず強気で攻めていける美誠ちゃんの強心臓を作ったんでしょうね。

続いて、平野母のやり方は、子どもの自発性を尊重する「人間教育」だそうだ。

平野は3姉妹の長女。3人とも卓球をしているが、真理子さんは卓球をさせたいとも、五輪に出場させたいとも思ったことはない。将来パティシエになることを夢見る次女には菓子作りの材料をとりそろえ、絵を描くのが好きな三女のためには小さな展覧会を開いたこともある。真理子さんは「何に夢中になるかは人それぞれ。親として興味を持つものにはチャンスは与えたかった」と語る。


強制はしないっちゅうことですね。
でも本人がその道を極める覚悟を決めれば、そこからの力の入れようは半端ではない。

 平野の指導に本格的に取り組むようになったのも、小学1年の時に全日本選手権の「バンビの部(小学2年生以下)」で優勝後、「将来は五輪で金メダルを取りたい」と言いだしたからだ。そこからは毎日約4時間、夜10時近くまで練習に打ち込んだ。小学2年から練習相手を求めて地元の強豪高校の練習にも参加。周囲や親族から「常軌を逸している」と心配する声もあったが、「美宇の夢をかなえるには必要」と揺るがなかった。


「常軌を逸している」とは強烈な言葉であるが、そこでやめるようでは世界なんて目指せないということですな。

2人の母は根本的な考え方や指導法は違っていたが、、顔を合わせるたびに「お互いやり方が違っても、らしさが大事だよね」と確かめ合っていたという。

ママ友ってやつだね、これも。

そして2人の母は、練習内容も工夫して一味違ったことをしていたという共通点も。

日本女子代表の村上恭和監督は、幼い頃の練習内容に、伊藤と平野がトップ選手に育った答えがあると語っている。

美乃りさんは、あえてラケットに「粒高」と呼ばれる球に不規則な回転を与えるラバーを使い、伊藤と打ち合った。村上監督は「無回転など目に見えない変化をする球でラリーを続けるのは大変。回転を見る目の訓練ができたことが、今の活躍につながっている」と指摘する。福原ら多くの選手が球に複雑な変化をかけるカット型の選手に手を焼くが、伊藤に苦手意識はない。
 
 平野の正確無比なショットは的当てという「遊び」の中で培われた。真理子さんはひらがな文字の書かれた小さな積み木を並べて「ひ・ら・の・み・う」と名前の順番に倒させたり、的を小さくしたりと工夫を凝らした。平野は「コースを狙う練習になった。妹とも競い合って楽しかった」と振り返る。

    出典:http://sportsspecial.mainichi.jp/news/20150806ddm035050164000c.html

 

カットマンを苦手としない美誠ちゃんの秘密は幼い頃の粒高特訓にあったんだね。

こうした独自の特訓も我が子を一流にするためには必要なことだが、自分が熱心に指導するだけではダメで、子供が強くなるチャンスがあれば、親がそれをものにするという積極さも必要だ。

4年前、当時女子ホープス(小学6年以下)代表の竹谷康一監督と女子代表村上恭和監督は、ミウミマ母のエピソードをこう語る。

 竹谷コーチが最初に驚かされたのは選手よりも、むしろ保護者らの熱の入れようだった。竹谷コーチは09年に現役を引退。同年からホープス年代の指導を引き受けることになったが、最初の時は「なぜ指導経験もないような人が来るのか」という保護者の非難めいた視線を感じ、気を引き締めたことを覚えている。2人の母からは「どうやったらバックが打てますか」などと主に技術的なことで質問攻めにされた。竹谷コーチは「とにかく必死でしたね。あそこまでできるのは本当にすごい」と振り返る。
 
 日本女子代表の村上恭和監督にも、忘れられない出来事がある。自ら監修した技術ビデオを製作した時のことだ。石川佳純(全農)らに加えて伊藤も実演して解説されていることを知ると、平野の母真理子さん(46)から「美宇の技術も解説してほしい」と頼み込まれた。

    出典:http://sportsspecial.mainichi.jp/news/20150807ddm035050134000c.html

 

いやあ、恐れ入ります。

私も時間と環境と才能とお金と支えてくれる奥さんと卓球に打ち込んでくれる我が子さえいれば、子供を指導してみたいと妄想することはあるが、実際にその条件が揃っていたとしてもミウミマ母の真似はとてもできない。
やり過ぎだと周りから言われることもあるようだが、気合いと覚悟と愛情が半端ではないからこそできることだと私は感心する。


愛ちゃんや佳純ちゃん親子と違って、ミウミマ母は娘たち同様2人で切磋琢磨しながらやってきたのだと思う。

卓球界の頂点を親子で目指す場合には、「ママ友」を作ってお互いに刺激し合いながら成長する方が近道なのかもしれない。

ステージママは足の引っ張り合いをしているイメージがあるが、卓球の場合、娘同士を組ませれば、片方を蹴落とそうとする気持ちも湧かないだろうしね・・・・。

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