ようやく読みました……。
12月号の表紙は非常にシンプルで、唯一書かれていた文字【カラー技術特集】張継科が教える「チキータのあとは両ハンドで待つ」がとにかく目立っていた。
チキータの先駆者である張継科からチキータのいろはを学ぶという企画であるが、張継科自身による「チキータの基本」「スイングするときのポイント」「チキータした後の展開」などを連続写真付きで解説している。
チキータするときの打球点は、ボールのバウンドの頂点、または頂点から少し落ちたところを狙うのが基本です。頂点よりも早い打球点を狙ってチキータしようとすると、ボールをこすり上げにくくなるので注意しましょう。相手がチキータを返してくるコースはこちらのバック側が多いので、チキータした後はバック側寄りに戻ることが基本です。しかし、今は多くの選手がチキータに慣れているので、フォア側やミドルを狙われるケースも多くなっています。そのため、私はチキータした後、相手の返球コースを決めつけず、どこにボールが来ても対応するつもりで待ち構えています。
張継科が登場する以前は、チキータの完成度は低く、レシーブの中心になる技術ではなかった。それを張継科は台上であればどこにボールが来てもチキータで攻める先進的なプレーで世界のビッグタイトルを次々と手中に収めた。
そんなチキータのエキスパートによる「チキータ基本講座」必読です。
そして「特別企画 ラバーの変遷」も面白かった。
2015年秋、バタフライはラバーのパッケージデザインを一新したわけだが、この企画では、60年以上にわたるバタフライのラバーの歴史を、パッケージデザインの変遷によって振り返るとともに、新パッケージに込めたバタフライの決意について特集する。
前半では、1956年発売の「A63号」という厚手の一枚ラバーから、2015年12月21日発売の「ブライス ハイスピード」まで、ラバーの変遷を紹介。「こんなラバーあったなあ」と懐かしさで胸がいっぱいになること間違いなしである。
そして後半は、ラバーの新パッケージを生み出すまでの苦労と、そのデザインに込められたバタフライの決意を紹介。
新パッケージはすべてが似たようなデザインになっちゃったからなんだかややこしい……。
新パッケージに描かれている図柄のモチーフになったのは、花火。花火は爆発のエネルギーを秘めている。単体での爆発も美しく、夜空で乱舞する集合体(チーム)としても美しい。バタフライを起点として、一人一人のエネルギー、そしてチームとしてのエネルギーを爆発させたい。そして、卓球をより進化させたい。花火をモチーフとしたことには、そうした意図が込められている。
この花火の図柄にはもう一つの意味もあるのですよ(ここには書きませんが)。
そしてこのデザインが生み出されるまでには、長期にわたって試作と議論を重ね、ボツになったデザインも数十案に及んだという。
さらに中央のバタフライ・ロゴは、デザイン性と偽装防止という二つの目的からホログラムを採用しており、新パッケージを美しく印刷するためには高い印刷技術が必要となるため、関係者は頭を悩ますことになる……。
アートディレクター、ラバー生産部門、機械設備担当部門など、バタフライが一丸となって生み出した新パッケージにまつわる興味深い話が読める企画である。
いやしかし、バタフライというメーカーの情熱には脱帽しかありませんな。
というわけで、本日はこんな感じです。
それでは、また。
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