卓球を始めた当初、私は実に変なグリップであったのだが、その後、矯正して普通の持ち方になった。
そこからは自分に最適なグリップを求めて、雑誌や本に載っている一流選手のグリップ写真を参考にしながら、人差し指と親指の位置や深さ、裏面の指の伸ばし具合などを徹底的に研究。
そいでやっとこんな具合に落ち着いた↓
まあ、いたって普通のグリップである。
そんで現役を終え、しばらくぶりに卓球を再開してたまに練習している私であるが、最近になって、グリップがとんでもなくおかしなことになっている、ということに気がついたのである。
私のグリップは現在も上の写真のような普通のグリップなんだけれど、練習をしていて、フォアを打つ時だけ異常な違和感を覚えたのである。
そんでふとグリップを確認してみると、こんな感じになっていたのである↓
キモっ
コワっ
人差し指は元の位置から大きく離れちゃってるし、親指の位置もかなりズレている。
クワマン(桑野信義)のお箸の持ち方くらいめちゃくちゃ変である。
ここまでくると変というより、気持ち悪い。
サービス・レシーブ、ツッツキ・ストップなどのフォア技術をやるときは普通のグリップなんだけれど、フォアを打つとなるとなぜか極端なわしづかみグリップになるのである。
お箸の持ち方が変な場合、正しい持ち方に矯正すればよいわけであるが、私の場合は、最初は正しい持ち方で持っているにもかかわらず、フォアを打つときだけグリップが変になるわけで、これはお箸に置き換えると、「ごはん・魚・野菜などを食べるときは普通の持ち方だが、揚げ物を食べようとすると変な持ち方になる」ということであり、いかに悩ましい問題であるかわかっていただけるかと思う。
私はいつからこうなってしまったのかしら?
気づかなかっただけで、現役時代もこんなグリップだったという可能性はあるが、記憶にないのでおそらく昔はフォアを打つときも普通のグリップで打っていたはずである。
なんたる不思議。
こんな悩みは私だけなのかしら? と思って「気持ち悪いわしづかみグリップで悩んでいる人の会 東京支部」や「フォアを打つときだけグリップが極端なわしづかみになってしまう人 お悩み110番」などで検索してみたけれど、1件もヒットしなかった。
そういう会や専門の電話相談室がないということは、そういう人はいないという可能性が高いということだろう。
卓球雑誌などのラリー中のペン選手の写真でも、「人差し指がガッツリ離れているグリップ」なんて見たことがないし。
この変なわしづかみグリップのなにが良くないかというと、2点あって、
・面が安定しないため打ちづらい
・ビジュアル的になんかイヤ
聞くところによると、わしづかみというのはミート打ちに適したグリップらしく、ということはミートマンである私にはぴったりということになる。
しかしそれは一般的なわしづかみであって、私の場合、人差し指が離れちゃうがゆえに面がグラグラで安定しないということであり、これは非常に問題なのである。
ビジュアル云々に関しては、個人的に「ここまで変なわしづかみだと何か気持ち悪いよね」って思ってしまうのである。
そんなわけで、このグリップはイヤなのである。
さて、どうしたものか。
指が離れないことを意識して素振りをするとか、自宅でも常にラケットをギュッと握っているとかして、指にその感覚を覚え込ませる、みたいな矯正方法はあるけれど、実に面倒くさい。
そこで私が思うのは、「人差し指を固定する用具」なんてものが発売されないかなぁ、ということ。
これはグリップ部分と人差し指をガチッと固定してしまうというアイテムで、これなら絶対に指が離れることはないわけである。
そう言えば、私は素早く切り替えをしていても指がぐちゃぐちゃになってしまうという傾向があるので、このアイテムはまさに必需品となるかもしれん。
とりあえず試しに輪ゴムで固定してみようかと思っているんだけれど、もしこれがいい感じだったら、「人差し指固定バンド」として商品化し、売り出してみるのもありである。
まぁ、それにしても、終わりなきグリップ道を追求し続けることがペン選手の宿命といえるわけだけれど、一度ほかの人の意見をじっくりと聞いてみたいものだ。
ペンの人たちを集めて、「ペングリップ」というテーマで「朝まで生テレビの卓球版」的なものをやってみるのも面白いかもしれない。
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・中ペンのグリップ―裏側の指は伸ばす?伸ばさない?
ナルコ様
良いグリップじゃありませんか!
人差し指が抜けるということは
親指と中指のリードでフォアハンドを
振れているということです
このグリップなら力を抜いて
フォアが振り抜けそうですね
ペン表のレジェンド
何志文さんは人差し指が
大きく離れています。
何志文さんの動画を見ると、
構える時にいつも指をムニムニ
動かしています
何志文さんの
超絶前陣カウンターや
鬼プッシュは、
あの人差し指がカギになっていると
思うのです
まぐまさま
わわ、良いグリップ!? ほんとですか!?
なるほど、人差し指が離れることで親指と中指でコントロールしながらフォアを振れるということですね。
余計な力が入らないというのは大事ですもんね。
何志文先生が人差し指が離れているグリップだとは知りませんでした。
中国の昔のペン選手は指使いが巧みな印象がありますが、どのようにやっているのか気になりますねぇ。
でもなんだか勇気をもらった気がします 笑
なんとか人差し指はちょっとだけ浮かすくらいにして(面を固定できる程度に)、あとは親指と中指でコントロールできるように意識して練習する。
そんな感じがいいかもしれませんね。
ちょっとカッコ悪いです。
強ければ誰も文句言いませんので、実力で黙らせましょう。
人差し指が離れているとバック裏面が打ちやすいですよね。
いっそのこと「ナルコグリップ」と名付けちゃいましょう。笑
ペンカットさん
やっぱりビジュアル的に難ありですよね・・笑
確かに裏面は打ちやすくなりますよね。
残念なことに私は裏面をほぼ使わないという・・。
実力で黙らせられたら最高ですが、それがないので「ナルコグリップ」と命名して開き直るしかないですかね 笑
私はバックハンドの時に親指が外れる癖があります。
ショートの時はそれでも良いと思いますが、バックハンドの時に親指を外すと面が開いてしまってシュート回転が掛かった球になります。
それはそれで相手にとっては取りにくい球になるそうですが、やはり威力と安定性に欠けます。
おそらく卓球を始めた頃バックハンドより先に親指を外すショートを覚えたのでフォア→バックの切り替えの時に反射的に親指を外す癖がついてしまいそれが抜けないのだと思われます。
その他、足を動かさず手を伸ばして打ってしまう癖、打った後体重が右足に残ってしまう癖、自分が打った球をいつまでも目で追ってしまう癖、緊張すると繋いでばかりで強打出来ない癖など治したい癖はいっぱいありますが、どれも簡単には治りません。
ベーゴマさん
なるほどっ、バックハンドで私と同じ感じになってるんですね。
ショートとバックハンドを使い分ける指使いは難しいですよね。
そう言えば昔のバックハンドがうまい選手はショートのときも親指を離さないという人もいますからね。
私もバックハンドを打つときは人差し指でコントロールしていますが、親指はしっかりと添えているので面は安定しています。
なぜフォアでこれができないんだと歯がゆいです 笑
ほんと癖の悩みはつきませんね・・。
当面の悩みはグリップですが、フォアを打つときに力むと脇が空いちゃう(肘が上がる)という癖も抜けません。
これも「肘固定バンド」があればなぁと、せんないことを考えてしまいます 笑
「え、え、え~⁉ 何これ」スミマセン写真を観た率直な感想ですm(_ _)m
十人十色、無くて七癖。それにしてもビックリしました。
ペンカットさんが書かれていたように“ナルコ.グリップ”と呼ぶしか。「孤高のナルコ.グリップ」。だがしかしです。既成概念にとらわれた大人ではなく、“ナルコ.グリップ”に興味を持ち、使いこなす子供が現れるかも知れません。例えばドライブの時は一般的なグリップ、スマッシュ等ミート打ちの時は“ナルコ.グリップ”。将来その子供が日本そして世界で活躍。
ナルコさんは“ナルコ.グリップ”の創始者として一躍時の人、卓球史上伝説の人に‼
野球の野茂選手にしてもイチロー選手にしても一般的な理論からは逸脱していてもあれだけの選手になったのですから可能性の芽はどこにあるか分かりません。
追伸: ただし、自分は日ペンから中ペンに変えたとしても“ナルコ.グリップ”はしませんが(笑)。
てぐすさん
まさかそこまでの衝撃を与えるとは!?
でもやはりそうですよね。
気づいた時は自分でもたまげましたから。
「ナルコ・グリップ」が浸透して子供たちが使うようになる可能性・・限りなくゼロに近いですが、そうなったら間違いなく伝説の人ですね(笑)
逆に悪いグリップの例えとして「ナルコ・グリップ」という言葉が使われるようになったら悲しすぎますが・・。
イチロー選手はコーチに注意されても「ほっといてください」と言って振り子打法を直さなかったそうですが、そんなナルコ・グリップの使い手が現れるのを待ちたいと思います。
フォアを打つグリップとしては最適、というのが証明されでもしたら、可能性はないことはないかも・・。
一応期待して待ちたいと思いますw
昔の卓球の本で中国式の握りの紹介でこう言う持ち方をしていた人がいましたね。
当時の中国ですからバリバリの前陣速攻です。
自分は親指と裏の三指で板を挟む意識を強めるようにしてますので人差し指は浮く事がよくあります。
裏面の時は特にそうですね。
なので自己弁護の為にもその握り方は間違っていないと思います。
気持ち悪いのは否めませんがw
つぐさん
コメントありがとうございます~。
昔の中国選手はわしづかみのイメージがありますが、私のような握り方もありましたか!?
それは興味深いですね。
最近の選手ではなかなかいませんがw
つぐさんも人差し指が浮くことがあるとのこと、なんだかホッとしました。
特に裏面を使う人は浮いても気にならないんでしょうね。
「気持ち悪いのはいなめない」やはりこれがネックなのですよね、私の場合は・・(笑)
卓球王国にのっていた中国電力の宋恵佳の昔のグリップの感も少しあるような…
カズさん
コメントありがとうございます。
言われていま王国のバックナンバーを調べてみたら、7月号に載ってました!
幼少時のグリップがまさに私のような握り方でした。
あまりにそっくりなので驚きましたよ 。
これは裏面を主体にした握り方だったそうで、フォアが打ちにくから修正したそうです。
それにしてもカズさん、すごい記憶力ですね 笑
中ペンのグリップは難しいですよね。
許昕は、人差し指を深く入れ裏の指ものばしてるのになんであんなに手首を使えるのか謎です。
僕は浅く持ちやすくするために、グリップの付け根を100均ののこぎりで切り落としたが、効果が感じられなかったという愚行を犯した所です笑
カズさん
中ペンのグリップは深く追求すると底が見えませんよね。
シュシンのグリップも異常な握り方ですよねぇ。
裏面を打つときに指に当たるだろっていうw
あのグリップで台上も自由自在ですから不思議ですよ。
グリップの付け根を切るってのは面白いですねぇ。
しかも効果がなかったというオチ・・・大好物です 笑
私もグリップ削りにチャレンジしたいと思っている今日この頃なんです。
どの部分をどのくらい削るかを追求しだしたら、また深みにはまって迷子になりそうな予感が・・笑
中陣にチャレンジしている中年中ペン中肉中背のゼロノスが通りますよ〜。
なんと、これは素晴らしいナルコグリップ。まず中ペンの理想的な圧が伺えます。以前にもコメントいたしましたが、日ペンと中ペンには根本的に指の力点が違います。日ペンは指の先端、中ペンは第一関節から第ニ関節の腹に圧力がかかるのです。ラケットのグリップは、日ペン握りの方は人差し指が大事、一方で中国のペンの方には親指と中指だけで良い、と言う意見もありました。
もちろん日ペンの握り方でも中ペンは握れます。しかし、力が入りすぎると思いませんか?日ペン、中ペンには(削らなければ)グリップの太さ、板の薄さという違いがあります。中ペンをゆるく握る為にはナルコグリップです。カッコ悪くありません。目薬をあげましょう。
許昕選手もナルコグリップの瞬間がありますよ。あのインパクトでドライブを振るので基本的には人差し指を締めるのだと思います。私もある考えから今試験的にペンドラになっていますが、やはりフォアは中陣からしっかり振るためにすっぽ抜ける心配があるので瞬間、人差し指がキュッと締まります。
チュウ尽くしのゼロノスさん、おはようございます~。
いきなりのお褒めの言葉に驚きです。
「中ペンをゆるく握るため」という大きな意味があるのですね。
「どの指に力を入れるか」という視点で、いま一度グリップを見つめ直してみなければいけませんね。
言われてみれば日ペンを握るときと中ペンでは力の入れ加減が違う気がします。
日ペンとの違いを検証したくなりすねぇ。
「中陣からドライブを打つときは人差し指を締める」という点にハッとしました。
前陣でのミート打ちが主体の私の場合は人差し指に力が入っていなくても問題はない、と。
さらに自信が持てました。
見た目のカッコ悪さを嘆くのは私の美的センスのなさゆえ。
これはゼロノス先生秘伝の目薬を頂戴したいと思います 笑
先生だとかそんなそんな、ただのあれこれ考察する事が好きなだけですから、申し訳ないです。試合をしたこともありませんし…
そうそう私、せっかくの試合の日、実は子供がクリスマスの発表会でしたという、大ポカをやらかしまして、もう三日間もラケットが握れませんでしたよ(泣)
悲しさの余りシェークグリップを中ペンに改造して、裏ラバーを貼りペンドラになっちゃえと思ってみた訳ですが、前陣で課題だったセッカチ打法が、少しずつ改善してタメが作れるようになってきた気がしています。でもラリーが続く。ラケットが重い。フットワークが大きくて疲れる。ペンドラはきっついわーと感じています。
ゼロノスさん
いえいえ、ほんと素晴らしい考察だと思います。
何か発見があればまたぜひ教えてくださいまし。
試合の日にお子さんの行事と重なるなんて、なんたる悲劇でしょうか。
しかもそれが引き金となって戦型が変わってしまうなんて、おもしろ過ぎます 笑
私も裏ソフトで前陣ミート型を試していますが、ドライブマンは無理ですねぇ。絶対に体が持ちません 笑
「裏ソフトでミート型」はおすすめです。