光速スイングはすべての球を打ち返す?! ~競技かるたの名人のように打つということ~

 

私は大きなスイングで打つタイプではないので、できるだけコンパクトなスイングで威力のあるボールを打ちたいと思っている。

ではどうすればよいのかと考えたとき、「スイングスピードを速くする」ことの重要性に注目した。

多くの人は「どうやったらより威力のある球が打てるか」ということを考えながら自分なりに試行錯誤していると思うんだけれど、意外にも「スイングスピード」を意識しながら打っているという人はあまりいないのではないか、なんて思うのである。

ラケットの握り方、指の力の入れ方、体重移動、腰の使い方、足の使い方、腕の動かし方など、意識するポイントはいくつかあるけれど、「スイングを速くする」ということに意識を向けている人は多くはないのではないか。

多少のスイングスピードは意識するかもしれないが、ここで私が言っているスイングスピードとは、「異常なまでに速いスイング」である。
ちょっとやそっとのスピードではなく、瞬間的にピュンっと光速でスイングするようなイメージの。

ヤクルトスワローズのバレンティン選手が2013年に60本塁打を放ち、あの王貞治さんの持つ年間最多本塁打記録を塗り替えたが、このときに使用していたバットは、高校生が使っているバットよりも軽いバットであったらしい。
そんな軽いバットでホームランを量産する秘密はスイングスピードにあるようで、バレンティン選手は、スイングスピードを測定するSSK社の「マルチスピードテスターⅡ」という計測器で史上最速タイの158キロを出したそうである。

卓球においてもスイングスピードを速くすることは重要であるはずなんだけれど、打球点を早くすることはよく聞くんだけれど「スイングスピードを速く!」というアドバイスはあまり聞かない。

しかし、バレンティン選手が軽いバットでどんな豪速球も変化球もおかまいなしに打ち返すように、たとえ軽いラケットであっても、むちゃくちゃ速いスイングで打てれば、パワードライブだろうが、ぶちギレのツッツキだろうがボールに押されずに打ち返すことができるのではなかろうか。

日本や世界のトップ選手の試合を観ていても、ドライブの回転量がえげつないとかフットワークが凄いと思うことはあっても、「スイングスピードがめちゃくちゃ速いなぁ」と思うことはあまりない。たまに速いということはあっても、常にスイングスピードが速いと感じる人はなかなかいないものである。

そこで私が参考としたいのが、当ブログでもお馴染みの、YOYO TAKKYUの川口陽陽さんである。

陽陽さんのスイングスピードの速さに注目してこちらの動画をご覧頂きたい。

 

速いボールを打つためには、肩、腕、下半身などが連動してしっかりボールにパワーを伝えるってな打ち方をしなければいかんのだろうけれども、私の目指す「とてつもなく速いスイングスピード」を生み出すためには、「前腕で打つ」という意識がポイントになるのではないかと思う。

イメージとしては「バックスイングをほんんどとらない」てな感じ。
あくまでまもイメージなので実際は「小さくバックスイングをとっている」わけであるが、つまりこれは「ちょっとだけバックスイングをとってから打つ」という動作を、パシュンっと瞬間的に行うわけである。

つまりバックスイングよりもフォロースルーの方がやや大きくなる感じである。

なかなか文章で説明するのが難しいが、この打ち方のイメージにピッタリのものを見つけた。
「競技かるた」である。

(0:50あたりの右側の選手の取り方)

こんな感じで、パシュンっとコンパクトに振り抜くのである。

「ちはやふる」ならぬ「はやくふる」である。

これまでいろんな課題をブログに書いてきた課題まみれの私であるが、最も意識して取り組まなければいけないのは「めちゃくちゃ速いスイングスピードで打てるようになること」ではないかと思っている。

もちろん何でもかんでも速いスイングで打てばいいというわけではないけれど、とてつもなく速いスイングは、あらゆる球を弾き返してくれるのではないかと思うのであって、次の練習からはそこを強烈に意識しながらやっていきたいと思う次第。

 

ふと思ったが、台上でのフリックも競技かるたのイメージで打つといいかもしれない。
軽いフリックではなく強烈なフリックを打ちたいときは、競技かるたの名人のイメージで打球するのである。

相手がサービスを出したら瞬時に回転を判断し、「フォア前に~ 下回転が~ 飛んで来る~」と頭の中で5・7・5の上の句を読み上げる。

そしてすぐさまフォア前に飛び込みながら、はい!!っと叩く。

このイメージ、なかなかいいんでないの?
これを「ちはやフリック」と名付けようではないか。

なんて、しょうもないことを思ったりなんかして。

 

16 件のコメント

  • ラケットの運動量mvが大きければボールに与える力積Iが大きくなりますもんね。すいませんガリレオの再放送見て言いたくなっただけです。そもそも合ってるのかさえ怪しい。
    大きなバックスイングからぐぐぐっとスイングを加速させて打球するタイプは受け手としても「あ、来るな」と分かるのですが、瞬間的に加速されるとこちらとしても待ちが出来ないので苦手です。

    • Kさん
      その理論、実に面白い。
      つまり「卓球は楽しいからみんなもやったほうがいいよ」ってことですね!

      相手に構える時間や予測する時間を与えないというのが瞬間的な打法の利点ですね。
      前陣でスピード卓球を目指したい人は打球点に注目するのもいいですが、スイングの速さを追求することで何かが見えてくるような気がします。

  • 当方医療系職種ですが、元職場の先輩でスポーツ動作に詳しい人がいましたがちょうど『ゼロからいきなり動作を始めるよりは一回逆方向に動かしてから振り出したほうがスイングは速くなる』ようなことを言っていました。

    今回自分もピッチ打法を強化するために握り方と打ち方を変えたと書きましたが、肘よりもさらに早く動くのは指だと分かりました。
    つまりバックスイングを肘じゃなくて『指』で引くと最速のスイングに、なるんじゃないかなぁ。

    指から動かすと自然に手首と肘が連動して動きますので結局は肘で引いてることになるんでしょうけど、動き出しが早い分速く振り出せると思います。

    実際やってみた感じかなりいい感じです。
    要研究です。

    • つぐさん
      専門の方の貴重なお言葉を教えて頂きありがとうございます。
      確かにゼロからの振り出しではキツイので、バックスイングの反動を利用できる範囲で「どのくらい小さく後ろに引けるのか」というのが今後の研究テーマになりそうです(できるだけコンパクトに打ちたいので)。

      『バックスイングを指で引く』というのはかなり面白い視点で驚きました!
      これはペンならではの打法なのかもしれませんね。
      具体的にどの指に力を入れるべきなのかという点にすごく興味を惹かれます。
      相当難しそうな技術ですが、私も試しにやってみます(指先が不器用極まりないので自信はゼロですが 笑)。
      また研究成果が出ましたらぜひ教えてくださいー。

      • こんにちわ。
        指は、イメージ的には中指と薬指を丸めるように素早く動かして戻す感じです。
        戻す時に打ちますので、もしかしたらバックスイングじゃなくてインパクトが速くなるのかと知れないと今書いていて思いました(汗)

        ただ、ミート打ちでも大きなスイングの技(スマッシュとか)でもインパクトの瞬間に指を意識すると速くて安定した球が出ます。

        人に教えられるほど精錬はされてませんね。
        参考までにどうぞ。

        • つぐさん
          なるほど、インパクトに力を込めるための技というのであればイメージできます。
          私の言うスイングの速さにプラスして指使いでインパクトを強くできればより威力のあるボールが打てるのかもしれませんね。

          ペンは親指に力を入れる技術と中指や薬指に力を入れる技術があるのでなかなか習得が難しいですが、そこを身に付けていければ一皮剥けそうな気がします。
          現役時代に人差し指に力を入れる打ち方を試したことがありますが、なんの意味もありませんでした(笑)
          ひとまず指使い、明日の練習でさっそく試してみたいと思います。

  • はじめまして。私はペン粒高前陣50歳のおっさんです。3年前まで表ソフトでした。
    光速スイングでしたら、ラケットの軽量化が、重要だと思います。
    以前、考えただけで終わった裏面粒高を再考したらいかがでしょうか。予備ラケットに軽量化バージョンはどうでしょうか。

    • ペンカットさん
      コメントありがとうございます。
      ラケットの軽量化、これはかなり重要ですよね。
      昨日の練習でも、もうちょっと軽ければと改めて感じました。
      今のラケット自体はかなり軽いので、総重量を減らすためには裏面を粒高や極薄ラバーにするのが最適だと思います。
      予備ラケットの必要性を真剣に考えてみたいと思います。

  • 自分は普段200g超えのラケットを使っているので
    一度試しに160gくらいのラケットを使うと
    振れすぎて逆にビビって振ってしまい球が軽くなった
    だけというか苦い思い出があります笑
    何事もほどほどが一番ですね笑笑
    ナルコさんのイメージの光速スイングは前陣の選手に
    多い印象ですね〜やっぱり下がるとフリを大きく
    しなければいけないので
    自分は下がりまくるので少し難しそうです笑

    卓球と無関係ですが競技カルタといえば
    コナンの映画を最近見ました笑
    例年とは少し違う感じで良かったです笑
    (本当に関係ない

    • しんこうしんこうさん
      200gとは重いですねぇ。
      野球なんかもそうらしいのですが、最近では素振りは「重い」「少し重い」「普通」と、3種類のラケット(バット)を使うのがいいとされているようですね。
      その素振りで鍛えればスイングも速くなるかもしれません。
      仰るように、下がったらコンパクトスイングでは厳しいでしょうね。
      前陣の選手でも、大きなスイングで打てる技術を身につけた上で光速コンパクトスイングに取り組む必要があると思います。

      コナンの映画、いま調べたら、最新映画が競技かるたが題材なんですねー。めちゃくちゃ面白そうですね、これ。
      テレビ放送されたら絶対見ます 笑

  • お久しぶりです。
    いろいろあって中ペン(フォア裏、バック表)前陣速攻型に戻りました。

    今回のコメント読んで、フリックで球が当たる直前、手首を少し引いてから打ってみたらかなり球速が出ることが分かりました。

    また、バック面先端で弾く「高速ロングナックルサーブ」を使うのですが、こちらも効果バツグンでした。

    ただ、指で引くというのがどうゆう動作なのか、よく分かりません。
    可動部はどうしてもスナップになるのですが…

    • kenyutaさん
      お久しぶりですー。
      中ペンでフォア裏、バック表というのは面白い戦型ですねぇ。そういうの好きです。

      球が当たる直前に手首を引くというフリック、このイメージもいいですねぇ。
      このイメージで打つと手首が返しやすいのかもしれませんね。
      台上でバックスイングを取るという意識をしたことがなかったので、「手首でバックスイングを取る」的なこの打法はなるほどと思いました。

      「指で引く」というのは、やはりバックスイングのときに指に力を入れるのではなく、「打つ瞬間に指に力を入れる」ということだと思います。
      当たる瞬間に指に力を入れてラケットをガチッと固定することで球にパワーを込めるという。
      やはりペンの指の使い方、手首の使い方は何かと奥が深いですねw

    • 伊藤さん
      おお、これは貴重!
      画像でもスイングの速さが伝わってきますね!
      どういう体・腕の使い方を意識しているのか本人に訊いてみたいですねぇ。

  • 日ペン裏ソフト片面の者です。自分はサーブの回転量を多くしようとする時、中指を意識する(使う)するのですが、つぐさんのおっしゃる指で引き、指を戻すことでスイングスピードを速くする。というのは共通点を感じます。自分が苦手なバックハンド系の技術も裏面の、特に中指が重要ですよね?
    自分は比較的大きなスイングでフォアを振りますが、今度裏面の指を意識して練習してみようかと思います。
    中指、思った以上に大事かもと、今さら思った次第です。

    • てぐすさん
      フォアを打つ時に裏の指を使うというのはかなり難しい理論ですが、てぐすさんの言うように、サービス時の指使いをイメージすればわかりやすいですね!
      今かなりストンと自分の中に入りました。
      裏面も中指が大事ですよね。
      そう考えると全ての技術にとって中指は重要ってことですね。
      「指を制する者はペンを制する」ってことですね 笑
      私は練習の時に指を意識してやってみてはいるんですがうまくいかず、結局どの指にも力が入っていない、みたいな状態です・・。

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