全日本卓球選手権へ行ってきた 2017

 

例年どおり、予定どおり、ひとりでヨチヨチと全日本選手権の最終日に行ってきた。そして戻ってきた。

観戦記的なものを、これまた例年どおり、書き書き。

全日本選手権へGO

前売りを買わなかった失敗

前日の夜に速報で男女のベスト4を確認し、意外な顔ぶれにそれだけで興奮した私。はやる気持ちを抑えながら東京体育館へ。

金曜日は前売りでS席(2F・自由席)を買って行ったんだけれど、本日は当日券を購入するつもりで行った。
けれどS席は完売しており、A席(3F・自由席)を購入することになった。
しかもかなりの行列ができており、購入に時間がかかってしまった。

最終日にA席以外で観る場合、前売りの購入はマストである、という教訓を得た。

 

準決勝

女子のベスト4はカットマンが2人も入ったことに驚いた。

カットマンの試合が続くのでかなり長引くと思ったんだけれど、石川選手・平野選手の圧倒的な強さの前に、両カットマンはストレートで敗れた。

だけど高校生カットマン(橋本帆乃香)が決勝戦に残ったのは30年ぶりだそうで、もうひとりの佐藤瞳選手(ミキハウス)もまだ若い選手ってこともあって、これからの日本のカットマン業界は明るい予感。

男子の準決勝は、勢いに乗る平野友樹選手(協和発酵キリン)が、カウンター決めまくりの神がかり卓球で2ゲームを連取し、ひょっとしたら? と思わせたが、スロースターターな水谷選手は冷静に相手を分析し(のように見えた)、徐々に調子を上げていって、最後はきっちりと仕留めた。

もうひとつの対戦は、吉村和弘選手(愛知工業大)vs.吉田海偉選手(Global Athlete Project)。
どちらが勝っても面白い決勝戦になるなぁと思いながら観ていたんだけれど、ベテラン吉田選手のプレーには、普通の卓球観戦を越えた感動があった。

死闘を終えた吉田選手に対し、満員の客席から惜しみない拍手が送られた。なにか会場中が感動に包まれているような、独特な雰囲気となっていた。

卓球王国の速報によると「40歳までやりたい」とコメントしているという。
ぜひ観たい、40歳の豪腕ペンドラ。

 

決勝戦

女子は昨年と同じカード。
前回は平野選手がカメラのフラッシュを気にして再三試合が中断したが、今回は写真も動画も撮影が禁止となっていたので、スムーズな進行であった。

にしても、平野選手の進化ぶりがハンパではなかった。
ラリーのテンポは完全に石川選手を上回っており、チキータとバックハンドドライブの精度が一段と磨かれ、より攻撃的な卓球となっておった。

チキータのレベルがさらに上がれば中国選手にも勝てるのではなかろうか、なんて思う。

【関連記事】
異次元の劉詩雯と進化が止まらない平野美宇

 

男子の決勝戦は、勢いに乗りまくっている吉村選手を、貫禄の卓球で水谷選手が退けた。
圧巻としか言いようがない。

これを止めるのは、16歳になった張本智和選手か?

 

全日本選手権のあれやこれや

卓球FM

今年も最後の2日間は卓球FMの放送があった。

今回の解説者はこちらの方々↓

◆松下雄二(現男子ホープスナショナルチーム監督)。
◆仲村錦治郎
◆森本文江(旧姓河野。現女子ホープスナショナルチームコーチ)。
◆山梨有理(現女子ホープスナショナルチームコーチ)。

仲村錦治郎さんが入っとるやないですか。たまらん。

と言いつつ、今年はあんまし聴けなかった。
けれど去年みたくYouTubeにアップされると思うので、それを聴き倒してやろうと思う次第(去年も全部聴くと言ってたけど結局聴けてないのだけれど…)。

 

リオ五輪メダル

2階のコンコースに「リオ五輪メダル展示コーナー」があり、「水谷選手の銀メダルと銅メダル」「石川選手の銅メダル」の3つのメダルが展示されておった。

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後光が差しておったので思わず手を合わせ「ツッツキ打ちがうまくなりますように」とお願い事をしてしまった。

ええもん観ましたわ、ほんと。

 

来場者プレゼントキャンペーン

今年は3つの来場者プレゼントキャンペーンがあって、その中のひとつに「アンケートに答えて選手のサイン入りグッズや卓球用品をゲット!」ってのがあった。

今後の大会がより良いイベントとなるように、全日本選手権に関する様々な意見を募集する、という趣旨のアンケートに記入し、インフォメーションに提出して番号札を受け取る。
そして閉会式終了後に当選番号がスクリーンに発表され、当選した人はプレゼントがゲットできる、という企画である。

私はいろいろと意見を書き込んで、ええ感じで書けたでぇとルンルン気分でインフォメーションに提出に行ったんだけれど、「番号札がなくなってしまったので受け付け終了しました」なんて言われて、トホホ。

こんなスカタンも、まあ、よき思い出ってことで…ね。

 

そんなわけで、こんな感じの全日本選手権だった。

近年では最高の6000人以上の観客が入ったらしいのだけれど、これは卓球人気が激烈に上昇していることの何よりの証左であって、いち卓球ファンとしては嬉しい限りである。
おそらくリオ五輪で卓球に興味を持った人(卓球未経験者)が多く来場したんではないだろうか。だとしたらより嬉しいよね。

ただ個人的にちょっと残念だったのは、演出(パフォーマンス)についてである。

昨年は、準決勝が始まる前に、
「日本卓球の歴史を朗読するおじさんと、その隣でバイオリンを弾くお姉さん」

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という、スーパー斬新でシュールな演出で楽しませてもらった。

今年は「大根をラケット代わりに壁打ちをする練馬区長と、その隣で元素記号を淡々とそらんじるオバサン」とかかな? なんて期待していたんだけれど、特に何もなかった。

不評だったんかな?

来年はまた何かやってほしい。

 

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全日本最終日へ行って来た(2016年)

 

 

10 件のコメント

  • 今日はもうしびれましたね。
    今録画をみなおしてます。
    吉田選手の老獪なプレーは胸にくるものかありましたね。
    特にタイムスケジュールなんてクソ喰らえと言わんばかりの時間の使い方が見事でした。
    奇跡のベスト4かと思ったら、あの人ヨーロッパで試合してて世界ランクも52位とかなんですね。
    そういう意味では実力通りだったんでしょうかね。
    新旧卓球のぶつかり合いと言う感じで感動しました。

    水谷はさすがでした。
    自分を負かす若い世代がって言ってましたが、絶対に負ける気はないと思いますw
    何年見ても、水谷は不思議な強さですね。

    平野は素晴らしいですね。
    たまにおへそが見えるのも素晴らしい。

    • つぐさん
      どの試合もシビレましたね。
      吉田選手のベンチに奥さんが入っていたのもなんだか素敵でした。
      あと一歩のところで決勝進出は逃しましたが、来年もその勇姿が観たいものです。
      水谷選手は東京五輪でやめるから、それまでに若手が自分を倒してほしいと言っていましたが、まだまだ負けそうにありませんね。

      平野選手がどこまで強くなるか、楽しみに待ちたいですね。
      伊藤選手が同じくらい強くなって、ミウミマのダブルスでも世界一を狙ってほしいものです (^-^)

  • 吉田選手のバック系の技術はすごく参考になりましたね。
    チキータも無い、裏面も無い渋すぎる卓球ですが、ペンホルダーかくありと言う感じでした。
    そして平野選手のバックハンドアタックを裏面で身につけられれば…。フフ。

    メダルコーナーは2階にありましたか。
    見つからなかったので見損ねました。

    なんせ良い一日でした。

    • つぐさん
      ショートが多彩ですよね。
      シェークに負けてないバック技術だと思います。
      見習うべき点は多いですねぇ。

  • いつも更新ありがとうございます。

    私はまだ男女決勝戦しか拝見してないですが、平野選手の打点の速さと、水谷選手の試合運びが圧巻でした。

    特に、平野選手は近い将来大きな大会で中国選手に勝てるイメージが湧くような内容に感じました。あの打点の速さと攻撃時の思い切りの良さは参考にしたいですね!

    本当に日本の卓球のレベルが上がった事を実感した大会でした!我々市民プレーヤーにも、きっとまだ伸びしろがありますね!

    • コネラムコネさん
      水谷選手は様々な経験を経ている分、今後は中国の若手と対戦となった場合はアドバンテージがあるのではないでしょうか。
      平野選手の超攻撃スタイルはほんとに凄いとしか言いようがないですね!
      あのスピードに付いてこられる中国選手はそうはいないと思います。
      日本の卓球のレベルが上がったのであれば、市民プレーヤーのレベルも上がってもおかしくないですね。
      まだまだ伸びしろだらけだと思いますよ (^-^)

  • 水谷選手は本当に試合運びが凄いですよね。ただワンコースに同じ長さでそのサーブを出すだけならもっと上手い選手がいますが、水谷選手はここでこのコースにロングサービスを出してくるのかというような感じで毎回感激しております。平野選手ですが石川選手がいつもよりサーブが長く.高くなってしまいそれを自分のやりたいレシーブされて、それをブロックしてずっと攻め込まれてしまったような気がします。石川選手の持ち味は(個人的に思ってることですが)1歩下がって中陣からドライブというようなピッチではなく威力でとしていけるところだと思ってます。前回の決勝ではその卓球が出来ていたので勝利につながったと思ってます。しかし、今回は相手の土台に乗ってしまい、その上で踊らされてしまったような気がします。攻め込まれても下がらずにブロックをしていた点や相手のフォアはピッチというより溜めて打ってるような感じですので、フォアに送って自分の得意なラリー戦に持ち込めなかったことが敗因のような気がします。あれは平野選手が調子が良かったのもそうですが、石川選手の戦術が負けていたというようなことが大きかった気がします。
    長文失礼しました

    • ターゲットブルーさん
      ほんとそうですよね。
      水谷選手のサービスはあまり回転をかけていないそうですが(意図的に)、戦術の組み立てや、2手3手先を読む力が優れているので、サービスも有効に使えているといった印象です。
      石川選手は確かに、自分の得意な展開・戦術に引き込めなかったように感じます。
      平野選手に溜めて打たせないくらいのドライブの威力があるはずなので、うまくそれを打ち込んでいければ勝てるのかもしれませんね。
      2人の対決は、今後さらにレベルが高いものになっていくような予感がプンプンします!

  • やったーベスト4にカットマンが2人も入ったぞー
    なんて思ってたらストレート負け…
    それでも立派なんですけどねー
    世界選手権のメンバーにも村松選手と佐藤選手が入ってるので未来は明るい
    平野美宇選手と吉田選手のそれぞれ決勝、準決勝は感動でした

    • シンタローさん。
      ベスト4に2人、素晴らしい結果ですよね。
      代表に村松選手と佐藤選手が入ったのはシビレました。
      カットマンの全日本チャンピオンが誕生する日も近いかもしれませんね!

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