【裏面 第2章】アンチラバーへの道 ~ニューアンチスピンを貼って~

 

私はショートが得意であるので裏面打法を使う必要がなく、せめてレシーブ時にチキータが使いたいとたまに練習はしているものの、さっぱり上達しない。

じゃあ、ってんで、いっそ裏面にアンチか粒高を貼ってやろうかしら、なんてふんわりと思っていたある日、お馴染みのキロ先生が、ラバーの重量をまとめている記事をアップし、それをガン見していると「ニューアンチスピン」というラバーが、超MAXなのに「27g」と書いてあって、マジかと驚いて、これにしたろ、と即決した。
キロ先生の記事はコチラ→ 手持ちラバーの重さ比較 2019年6月26日現在

とは言っても、重量だけで決めたのではなく、以前からニューアンチスピン(アームストロング)は、王国のゆうさんが使っていたり、卓ログ会の一部のメンバー間で流行っていたりしたので興味を持っていたというのもある。

てことで、さっそく購入したわけであるが、私の現役時代は「回転がかからないラバー」というのがアンチのイメージで、両面同色が禁止されてなおアンチを使う意味なんてないだろうと思っていたわけであるが、まさかここにきて自分がアンチを使うことになろうとはなんたる不思議。

アンチラバーは「ナックルが出しやすい」などのほかに、「弾まない」「回転が逆になる」などの特徴があって、そうした点では粒高と性質が似ている。
しかしニューアンチスピンは「回転がかけられる」という特徴があり、自分から回転をかけて威力十分な攻撃ができるという新しいタイプのアンチラバー、とのこと。
「アンチなのに回転がかかる」とは「船なのに空が飛べる」くらいのトリッキーな性能ということだから、惹かれるに決まっているじゃないか。

で、私が購入したのは「中」。
裏面でガンガン攻撃するわけではないので、「より弾まない」「より軽い」ほうがいいだろうってことでそうしたわけであるが、その軽さっぷりには、がはあ、驚きました、実際。
これまでも軽量ラバーの「中」を貼っていて十分に軽かったのに、さらにさらに軽くなったのである。

(赤いほう・シートがめちゃめちゃ薄い)

粘着アンチなのでシートはベタベタ感があり、スポンジはとんでもなくやわらかい。
試しにサーブを出してみると、普通の裏ソフトのように回転がかかるではないか。

と驚きつつ、フォア打ちをしてみたところ、またまた驚いた、というのは、
打球音が変わった、からである。

金属音的な爽快な音が今まで以上に鳴るのである。
(アンチでフォア打ちをしたのではなくて、裏面にアンチを貼ったらフォアの打球音が変わったってことね)。
なぜそうなったのかはよくわからんのだけれど、打球音フェチの私としては嬉しいサプライズである。

弾み具合は期待通り、まったく弾まない。
ガンコ親父との会話よりも弾まない。

【レシーブ】
肝心なのはこれなんだけれど、チキータ、ゆる~く球が飛んでいくチキータ、裏面フリックなど、どれも非常にやりやすくて驚いた。
回転の影響をほとんど受けないので、押し込むようなレシーブやサイドスピンツッツキのようなレシーブも楽にできてしまう。
普通のアンチラバーなら難しいであろうツッツキも、裏ソフトに近い感覚でできる。

【ブロック】
これはもう驚異的で、相手が中陣からフルスイングしたドライブをツーバウンドするんじゃないかというくらいにビタっと止まる。
変化も独特で、力加減によってドナックルになったり、下回転気味になったりと、いろんなクセ球が出せる。

 

とまあ、とりあえずこんな感じで、初回練習はレシーブとブロックの感覚を試せたのでよしとする。
まだまだどう打てばどのような球質になるのかよくわからないんだけれど、ニューアンチスピンに関して言えば「裏ソフトっぽい感覚で使えるアンチ」といったところだと思う。

めちゃくちゃ面白くてどっぷりハマっちゃいそうなアンチの世界。
ニューアンチスピン以外のアンチラバーもいろいろと試してみたい。

今後は、粒高選手がやるようなプッシュ打法を、アンチの裏面打法でできるようになれば、戦術の幅もグッと広がるんじゃないかしら。
なんて期待をしておるのだけれども、アンチの情報(特に技術面)ってネットでもほとんど出てこないので、お手本とする人がいないのである。

粒高はスペシャリスト的な人が何人かいるけれど、アンチの場合、アンチマスター、アンチの神様、アンチ界のドン、アンチの王子様、アンチに魂を売った男、アンチ使いのあんちくしょう、などと呼ばれている人を見たことがない。

ということは、コツコツ自力で習得していくことがアンチマスターへの道となるということか。
どうなるかわからんけれど、まあ頑張ろう。

【今後の楽しみ】
・アンチユーザーとの交流
・アンチを教えられるコーチを訪ねる
・両面同色オッケーにしてくれというルール変更の署名活動をする

などがあって、私の「裏面 第2章」の道は、楽しげにその幕を開けたのであります。

 

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14 件のコメント

  • えー!ナルコさん、アンチにしたすか?!
    いや〜もう絶対勝てない

    アンチくしょうはちょっとくやしい…

    • 椎茸さん
      しちゃったんすよ~!!
      まだぜんぜん使いこなせていないのでこれからですが・・。
      粒高マスターの椎茸さんと「粒高・アンチ談義」をしたいと考えてますので、みっちり語り合いましょう!

      (さすがギャグマスター。そこのフレーズに反応するとは 笑)

  • ペンの表アンチ、試合したくない人の典型みたいな用具ですね笑笑
    以前YouTubeでアンチ使いのプロ選手のプレーをまとめた動画を拝見しましたが、全員シェークバックアンチの戦型でした。
    ペンの、しかも裏面のアンチとなると、世界でも結構稀少かもしれませんね笑笑
    オンリーワンな卓球目指して頑張って下さい。

    • 卓球主義さん
      ミートマンの裏アンチ、まあまあやべえ奴ですね 笑
      アンチ使いをまとめた動画なんてあるんですね。やはりシェークですよねぇ。あとカットマンならちょいちょいいそうですね。

      世界的なペンアンチ選手なんて今後も出てこないでしょうが、未知なるアンチのディープな世界に迷い込んでもがいてみたいと思います 笑

  • ニューアンチスピンは一時期試した事がありましたね。
    スポンジが厚めの方が特徴が出るそうなのでmaxを貼ってましたがそれでも軽かったですね。
    当時は裏面を独学でやってて技術力も低かったですから使えなくてすぐに剥がしましたが、今なら使えるかなー。
    お話を聞いてると楽しそうです。
    実験ラケット用に1枚買ってみようかしら。粘着ラバーは失敗しましたし。

    それにしてもアンチマスターとかアンチの神様とか、何となく反社会的な響きになるのが辛いところですね。

    • つぐさん
      おお、使われてたんですかっ!
      これは奇遇、というか「スポンジが厚めの方が特徴が出る」、そうなんですか!?
      それ聞くとMAXも試したくなりますねぇ。
      ラリー中に裏面を使う人は絶対にMAXのほうがよいでしょうね。
      ほんと楽しいんで、ぜひ実験用ラケットで試してみてください。

      言われてみれば言葉の響きがダークですね 笑
      大柄なアンチ使いの人が登場したら「アンチ巨人」なんて言われて、別の意味になっちゃったりして・・。

      • いわゆるツルツル系のアンチと違って、柔らかいシートとスカスカのスポンジで回転と威力を殺すタイプのアンチなのでスポンジが厚めの方がより特徴が出る…とどこかのレビューで見たのを鵜呑みにした記憶があります。
        違いが分かるほど使い込む事はありませんでしたが。
        裏面はサービス以外はほぼ重量と打球感調整でしたので、サービスが切れなくなった分色々不利になったという。
        それにしても結構粘着が強いシートなのにサービスが切れなかったのは不思議でしたね。
        きっと普通の裏とは切り方が違うんでしょうね。

        裏面に貼ったラバーの影響は表面に結構影響があるように思います。
        テンション系を貼ると表面の金属音と弾みが増しましたし。
        日ペン片面の人も裏面のシートを重ね貼りしたりするそうですしラケットの振動とか色々影響があるんでしょうね。
        道具も奥深いです。

        • つぐさん
          「ツルツル系のアンチ」と「柔らかいシート~~」の比較は、なるほど!と膝を打ちました。
          スポンジがより影響をおよぼすラバーだから厚さによって特徴の出方が違う、ということなんでしょうね。
          サービスは思ったよりは切れるなと感じましたが、さすがにペン表の人でもわざわざ反転して使うほどではないと思いますね。

          裏面のラバーはやはり表面にいろいろな影響があるんですね!
          「テンション系だと金属音と弾みが増した」というのは非常に興味深いです。片面ペンのシートによる工夫もしかり。
          「いろんなラバーによる表面への影響」なんていうテーマで誰か研究してくれないかなあと思いますね 笑
          いやあ、用具道の奥深さは計り知れないですね。

  • ペン×アンチと言えば、中学の同期に日ペンにアンチを貼って激遅ナックルスマッシュを打ってた人がいました…
    慣れたらなんとかなりましたけど、あれは初見殺し性能高過ぎです…

    • Kさん
      アンチのスマッシュだなんて、考えただけでも恐ろしいですねー。
      初見だと戸惑うこと請け合いですね 笑

      私も反転してのアンチ打法は興味ありますが、マスターするのは難しそう・・。
      なのでふんわり飛んで来たボールを裏面でスマッシュ、これを練習していきたいなと思いますね。

  • ナルコさんおつかれさまです!
    ペン表。ペン裏と来て。
    まさか、まさかのアンチ道へ進むとは…!

    打って良し、守って良し。
    いづれはアンチ界の大魔王となって欲しいです(^皿^)
    それこそクルクル反転したりして「アラウンド・ザ・ナルコ!」って叫ぶとか…ね(笑)

    練習ありがとうございました。
    フォア強打の炸裂音が前よりもすごかったです。
    全てを通して随所にニューアンチスピンに変えた良さが出ていて、
    こりゃあ私の知ってるナルコさんじゃないなって思いましたよ(苦笑)
    ぜひ、またお願いします!

    • つじまるさん
      こんばんは!
      いやあ、まさかのびっくり、裏アンチですよぉ。
      どうなることやらヒヤヒヤですが・・。

      レシーブだけに使うつもりが、つじまるさんとの練習で反転して打つのもありだなという発見があってびっくりしてます 笑
      アンチの変化と炸裂音のハッタリを手に入れてどんどん変な方向に行っちゃいそうですが、長い目で見守っていただければと思います。
      アンチ大魔王となるのかただのアンチ坊やで終わるのか・・後者の予感がプンプンしておりますが・・笑

  • 「弾み具合は期待通り、まったく弾まない。
    ガンコ親父との会話よりも弾まない。」

    今回の記事のポイントはここですね。
    間違いないです。

    • 影丸係長さん
      むむ、お目が高い!
      ご慧眼に脱帽です。

      ひょっとして、ユーモア鑑定士の資格をお持ちでは?!

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